利用者:Tamago915/一覧系記事の作成ガイドライン (私案)

これは一覧系記事をどんな風に作成するとよいかについての簡単なアドバイスです。ルールではないので、厳守する必要はありません。ですが、他のユーザから協力してもらえ、文句を言われたりしないような記事を作成するためには役に立つと思います。

一覧系の記事は、何かの基準に従って物事のリストを作成するものです。

普通の記事と違い、説明や図は全くないか、ごく限られています。

ウィキペディア日本語版にどんな一覧記事があるかは、一覧の一覧で一覧できます。

一覧系記事の執筆は、文章表現を工夫したり、細かな事実を確認したりする必要がないせいもあって、簡単です。多くの人が一覧系記事の執筆に参加して来ましたし、多くの一覧記事があります。

ただし、ウィキペディアの目的は自由に利用できる百科事典を作成なので、こうした一覧系の記事が果たして百科事典の作成にとってどの程度重要なものか、疑問を持っている人もいます。また、一覧系の記事には原則賛成の人の中にも、よい一覧と悪い一覧がある、と考える人がいます。そこで、不要な摩擦を避けるためにも、他の人の役に立って、編集に参加しやすい一覧を作ることは重要です。

一覧の利点と欠点[編集]

ここでは、一覧として独立した記事だけではなく、記事の中に含まれる「一覧」のセクションも含めて解説します。

一覧を作ることによる最大の利点は、その分野に属する項目を文字通り一覧できることにあります。たとえば天皇の一覧では日本の歴代の天皇の即位順などがわかりますし、オンラインゲームのタイトル一覧ではどのようなオンラインゲームがあるかわかります。また、箇条書きを基本とするので、執筆する際に文章の構成力がそれほど問われないことも利点の一つといえるでしょう。項目として記載され、内部リンクを張られる記事については、ほかの記事からはリンクされておらず、孤立を避ける効果も考えられます。

欠点は、収拾のつかない状態に陥ってしまいがちなことがあげられます。一覧系の記事は通常の記事より簡単に項目を追加でき、項目を追加したことで記事の発展に貢献したと感じられやすいこともあり、全体の構成や項目の必要性を考えずに記述を追加することが多くなります。その結果、記事を作った当初の目的とは内容が変化し、最悪の場合意味のわからない記事になってしまうこともあります。そこまでいかなくとも、雑多な情報や不要な情報であふれ、百科事典としての質を確保できなくなった一覧記事が現在も多数残っています。

一覧を作る前に考えるべきこと[編集]

自分が知っている2~3の項目を載せるために、一覧を作るべきではありません。作ろうとした一覧が完成したときにどのような形になるのか、そのときに自分が知っている2~3の項目がどういう位置づけになるのかを想像し、その一覧の必要性を熟慮して、それでも必要であるという確信をもって初めて一覧記事の執筆に取りかかるべきです。

一覧の必要性を考慮するに当たって、以下の観点は有用でしょう。

役に立つか? 自己満足になっていないか?
その一覧を何のために作成するか、どのような記事からリンクされるか、どんな人がその一覧を見たいと思うか、を考えてみてください。一覧にはいろいろな使い方があります。参考までに、いくつか例を挙げてみます。
  • 国の一覧」は、いろいろな国の記事を読み、複数の国を比べる時に便利そうです。
  • 物理学用語一覧」は、物理学関連の記事を書く人が、どのような話題の記事が既にあるか、どういう重要な物事がまだ記事になっていないかなどを確認する際にとても便利そうです。
  • ノーベル賞受賞者の一覧」は、恐らく多くの人がよく知らない、あるいは正確に思い出せないけれども、手軽に手に入るなら一応見てみたい、というような情報を提供するので、多くの人の好奇心に応えることになりそうです。
  • ゲームのタイトル一覧」は、恐らく、興味がある人にとっても全部は思い出しきれない情報を提供し、記事を探す手間を軽減しそうです。
項目数はどれくらいになるか? 記事は長くなり過ぎないか?
明確に定義された一覧でも、リストするものが非常にたくさんありすぎて問題が発生する場合があります。
例えば「人名一覧」を作成したとすると、古今東西、実在上、伝説上、ありとあらゆる人名がリストされることになるかも知れません。これは基準としては明確ですが、記事の長さが長くなり過ぎます。
これに対処するための、工夫の仕方がいくつかあります。ひとつは、複数の記事を作成し、互いに連携させることです。例えば、「人名一覧」では50音別に、ひとつずつ記事を設け、「人名一覧 あ」などとしています。これにより、「あ」に始まる人名だけがリストされることになります。
もうひとつは、リストする内容を既に記事が書かれているか、近い内に書かれる予定のもののみに限定することです。例えば「曲名一覧」ではジャンル、時代、地域を問わずあらゆる曲をリストすることになっていますが、既に記事が書かれているか、記事が書かれる予定のものだけに限ってあります。そこで、誰かが本腰を入れると1、2日の間に数千曲のリストに膨れ上がる、といった心配はありません。曲についての記事が増え、リストがある程度長くなったら、ジャンルなどを基準に記事を分ければよいので、後の対処も比較的簡単です。
また、項目数が全く見積もれないような一覧であれば、それは基準が明確ではなかったということもいえるので、最初から作るべきではなかったのでしょう。
すでに同じものはないか?
あなたが作ろうとしている一覧を、すでにほかの誰かが作っていることもあります。あるいは、少しだけジャンルが異なった、よく似た一覧があることもあります。そういった場合、新たに一覧を作るべきかどうか、よく考える必要があるでしょう。そして、多くの場合、すでにある一覧に項目を追加することで十分なのです。同じような一覧が2つあると、あとから項目を追加する際の作業が二度手間になってしまいます。
完成するのか?
言い換えれば、「将来のある時点で、その時点で含まれるべき項目がすべて網羅されることがあるか?」ということになります。一人で記事を完成させることはできませんから、何人もの編集者の協力を得ることになりますが、それでも完成がおぼつかないものはあります。そういった一覧は、はじめから手がけるべきではなかったのでしょう。
記事名はわかりやすいか?
記事名を決める際に、その記事名を見て、他の人が内容を想像できるかどうかを考えてみてください。何が含まれ、何が含まれない一覧か、その基準は明確でしょうか?
曖昧な基準で一覧を作成すると、他の人は、その一覧に何を加えてよいか、何を加えない方がいいか、迷うことになります。
例えば「有名人一覧」という記事を作成したとします。すると、テレビをよく見ている日本人にとっての有名人、世界的に知られている人、歴史上の著名人、など様々な種類の有名人が考えられます。伝説上の人物や実在したかどうかがはっきりしない人物、あるいはフィクションに登場する人物はどうでしょうか? (切り裂きジャックや孫悟空は有名人一覧に含まれるべきでしょうか?)
そのように考えてみると、「有名人一覧」よりも「世界史上の著名人一覧」や「現代日本の芸能人一覧」のような記事の方が遥かに多くの人にとってわかりやすいことがわかると思います。
定義は明確か?
その一覧に何が含まれ、何が含まれないかを明確にすることが好ましいといえます。なぜなら、基準が明確でない一覧には、人によってある項目を含めるべきかそうでないか、意見の相違が発生し、編集合戦を招くこともあるからです。
リストする物事がごく限られている場合でなければ、人によって何をリストに含め、何を含めないか、好みや価値観が衝突することもあります。「偉大な宗教者一覧」などといったものは、明らかに避けた方がいいでしょう。「主要な○○」や「著名な○○」の類も、何か明確な基準を設けることができないか、他の記事名をつけられないか、考えてみてください。
独自調査に陥らないか?
明確な基準を設けたとしても、その基準がWikipedia:独自研究は載せないに触れることがあります。たとえば、「主要な都市の一覧」で、掲載の基準を人口30万人(この数字は適当です)以上と定めたとしても、この数字に適切な根拠があり、人口が30万人以上であれば主要な都市といえる典拠を要求される可能性はあるでしょう。
冒頭に説明を入れるか?
一部の曖昧さについては、記事の冒頭部分に簡単な説明を書いて対処するとよい場合が多くあります。
「日本の○○一覧」の場合には、一般に、何を基準に「日本の○○」なのかを判断するのか迷う場合があります。「現代日本の芸能人一覧」は、日本のメディアで活躍する芸能人なのか、世界のどこであれ、日本出身の芸能人なのか、あるいは日本国籍を有する芸能人なのか、などなど。
ここで、記事名を「日本国籍を有する存命中の芸能人一覧」とすることもできますが、記事名としてはやや説明的に過ぎ、妙な感じを与えそうです。そこで、記事名は「現代日本の芸能人一覧」にして、その記事の冒頭に「以下のリストは、現在日本で活躍中の芸能人や、現代の日本人が思い出し、著名と考える芸能人(故人や引退した者を含む)の一覧である」などと説明を記すことができます。
既にある記事、近日執筆予定の記事、以外にも「非常に重要なので誰かが執筆するべき記事」をリストにするとよい場合もあるかも知れません。
各項目の説明をつけるか?
一部のリストは、単なる一覧だけではなく、個別のアイテムについて簡単な説明などを含んでいます。例えば人名一覧は、人名だけでなく、その人の職業などを含んでいます。
一覧はあくまでリンクだけにとどめるべきだ、という意見と、場合によっては付加情報を加える方がよい、という意見があります。激しい対立の元にはなっていませんが、どうしたらよいか一応事前に少し考えておくとよいと思います。
カテゴリで置き換えられないか?
一覧記事は確かに便利であるものの、重大な欠点があります。それは内容がすぐに現状にそぐわなくなることです。
カテゴリはそのような欠点をカバーし、自動的に記事一覧を作成する仕組みです(例:Category:日本の新聞)。ただし、より構造的なリストや、未執筆の記事を含むリストには向きません(例:日本の新聞一覧)。

過去の事例[編集]

参考までに、過去に一覧の作り方が問題になったケースを幾つかリストしておきます。興味がある方はどんな意見があるか、参照してみてください。

質問などはありますか?[編集]

誰でも簡単に記事を執筆したり作成したりできるのがウィキペディアです。 このガイドラインも、よい一覧記事を作成するためのもので、誰かを深く考え込ませて行動不能に陥らせるためのものではありません。

もし疑問があったり、意見を聞きたければWikipedia:井戸端などで聞いてみるとよいでしょう。あるいは、とりあえず作ってみて、他の人がもっといい形に作り替えてくれるのを待ってみる、というのもよいでしょう。作成した一覧記事のノートのページに、改良案求む、と一言書けば誰かがやって来て提案したり、変更したりしてくれると思います。