コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

利用者:Yasuto Mushiake/sandbox

自己補対アンテナ

1. 定義

無限に広い完全導体板の2分の1で構成された任意形状のアンテナであって、その構造の穴に相当する部分の形状が、板の部分の形状と完全に同形であるようなアンテナを、自己補対アンテナと呼び、2端子の場合が最も単純な構造となる。自己補対アンテナは、使用周波数およびその形状に無関係に入力インピーダンスが一定である。

2端子自己補対形状の説明図,1
2端子自己補対形状の説明図,2


更に、多端子で、基準導体板の数も複数となった複雑な高位構造の自己補対アンテナも創案されている。そのような場合には、それらの定インピーダンス値はその複雑さにより異なった値となるが、一般に、自己補対構造のアンテナは使用周波数およびその形状に無関係に定インピーダンス性を持っている。これを包括的に総称して「自己補対の原理」と呼んでいる。最近、インターネット上では Mushiake Principle とも呼ばれている。

また、自己補対アンテナの定インピーダンス値を与える式は Mushiake relationship と呼ばれている。基準導体板が1枚で、2端子の場合には、その式は次のようになる。

              Z = Z0/2≒188.4 [Ω]

但し、Z0 は媒質の固有インピーダンス(intrinsic impedance)である。

2. 重要メモ

所謂「対数周期アンテナ」(商品名)は対数周期形状を採用した自己補対アンテナであって、典型的な自己補対形状のアンテナである。また、対数周期形状自身はアンテナに広帯域性を与えないことが、実験的に検証されている。このことは、IEEE による「対数周期アンテナ」の定義その他からも明らかである。


参考文献

  1. 1. 虫明康人, “細隙空中線系の饋電点インピ―ダンス," 電気学会雑誌, vol. 69.

 No.3, 725号, pp.87-88, 1949年3月. (同誌 p.87 の注 , 本稿は要旨でその全文刷  上り5頁).

  1. 2. S. Uda, and Y. Mushiake, “The input impedances of slit antennas," Tech. Rep. of

 Tohoku Univ., 14, 1, pp. 46-59, September 1949.

  1. 3. 虫明康人 ,“定インピ―ダンス・アンテナ,” 電気通信学会誌, vol. 48, No. 4, pp.

 580-584, 1965年4月.

  1. 4. Y. Mushiake, Self-Complementary Antennas―Principle of Self-Complementarity for Constant  Impedance―, 139 pages, Springer-Verlag London Ltd., London, 1996.
  2. 5. Y. Mushiake, “Self-complementary antennas”, IEEE Ant. Prop. Magazine, 34, No. 6,  pp.23-29, December 1992.
  3. 6. Y. Mushiake, “A report on Japanese developments of antennas: From the Yagi-Uda antenna to self-complementary antennas”, IEEE Ant. Prop. Magazine, Vol. 46, No. 4, pp. 47-60, August  2004.
7-60, August 2004.--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月5日 (火) 05:23 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月6日 (水) 05:06 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月8日 (金) 06:13 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月8日 (金) 06:19 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月9日 (土) 05:31 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月10日 (日) 05:08 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月10日 (日) 06:33 (UTC)--Yasuto Mushiake会話) 2013年11月10日 (日) 07:33 (UTC)