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剥製 (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Plastic Tree > ディスコグラフィ > 剥製 (アルバム)
『剥製』
Plastic Treeスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
J-POP
時間
レーベル CJビクターエンタテインメント
プロデュース Plastic Tree
チャート最高順位
Plastic Tree アルバム 年表
echo
(2014年)
剥製
(2015年)
doorAdore
(2018年)
『剥製』収録のシングル
  1. マイム
    リリース: 2014年9月3日
  2. スロウ
    リリース: 2015年3月4日
  3. 落花
    リリース: 2015年9月2日
ミュージックビデオ
マイム - YouTube
スロウ - YouTube
落花 - YouTube
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剥製』(はくせい)は、Plastic Treeの通算13枚目のオリジナルアルバム2015年12月23日発売。発売元はCJビクターエンタテインメント

概要

[編集]

オリジナルアルバムとしては前作『インク』から約3年ぶりのリリース。ミニアルバム『echo』を含めると、約1年9か月ぶりのアルバムリリースとなった。CDジャケットデザインは、先行シングル『マイム』、『スロウ』、『落花』から引き続き、人気アニメーション作家の劇団イヌカレーの泥犬が担当[2]

初回限定盤、通常盤の2タイプ発売。両タイプともCDの収録内容は共通。初回限定盤のみ、劇団イヌカレー・泥犬監修のメンバーフォトブック、歌詞・アートワークで構成された80ページに及ぶ「スペシャルブックレット」と「塗り絵」が付属した“豪華装丁BOX仕様”となっている。また、通常盤は初回プレス分のみ、ピクチャーレーベル仕様[2]

メンバー4人がそれぞれ作詞・作曲を一手に担当した楽曲が多く収録されている。曲調は四者四様バラバラであるが、同時にPlastic Treeらしさを意識したような統一性があり、非常にPlastic Treeらしいアルバムとなった[3][4]

アルバム名『剥製』には、存在証明として現在のバンドの姿を残す、という意味が込められている。またベースの長谷川は、「剥製」の“生き物だけど生き物ではない”というニュアンスが、バンド名Plastic Tree(プラスチックの樹)にも通じるところがある、と語っている[3]

Plastic Tree初となるハイレゾ配信も実施された[5]

2017年10月25日に、ビクターエンタテインメントレーベルにて再発盤が発売された(収録内容は通常盤と同一)[6]

収録曲

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収録内容は全タイプ共通。 全曲編曲:Plastic Tree。

  1. ○生物 [1:12][1]
    • 作曲:Plastic Tree
    インストゥルメンタル曲。
    このアルバムのサブタイトルのような位置づけの曲[7]。アルバム最後の曲「●静物」と対になっている。「○生物」「●静物」をアルバムの最初と最後に置くことで、「生き物が静かな物体(剥製)になるところ、「生物」が「静物」になるところ」が表現されている[7]
  2. フラスコ [4:57][1]
    タワーレコードの音楽サイトMikkiでは「開放的にドライヴするバンド・サウンドに光の乱反射のようなエレクトロニクスを重ねた曲」とし、唐突な設定が敷かれた詞世界をもった楽曲と評された[4]
  3. マイム [4:58][1]
    35thシングル。本作の楽曲の中では、最も早く完成していた[4]
    ライブでも盛り上がる重要な曲で、今のPlastic Treeを代表する曲[7]
  4. ハシエンダ [3:42][1]
    • 作詞・作曲:長谷川正
    パンク経由の豪快さを持つ楽曲[4]
    タイトルの「ハシエンダ」は、イギリスのレコードレーベル、ファクトリー・レコードが経営していたクラブ「ハシエンダ」からとられている[7]。本楽曲を製作した長谷川は、自らの音楽的ルーツが「ファクトリー・レコード」や「ハシエンダ」にあるとし、自分が憧れている世界の象徴として「ハシエンダ」というタイトルがつけられた[4]
  5. 告白 [3:59][1]
    • 作詞・作曲:佐藤ケンケン
    曲の原型は2、3年前に作られていたが、アレンジの方向性を決めるまでは時間がかかった[7][8]。歌詞は悲しみを象徴する内容になっており、悲しいことを集約した言葉として「告白」をタイトルとした[7]
  6. インソムニアブルース [4:59][1]
    • 作詞・作曲:長谷川正
    M4「ハシエンダ」と同じくベースの長谷川正の作詞・作曲で、同じく長谷川の音楽的ルーツへのオマージュ要素が入れられている[7]。本曲は1990年前後にブームとなった、マンチェスターシーンのバンドをイメージして作られており、 生楽器と電気的な音を混ぜる手法が用いられている[8]
  7. float [4:28][1]
    • 作詞:佐藤ケンケン、作曲:長谷川正
    アルバムの新規曲としては唯一作詞者、作曲者が異なる。歌詞、曲ともに「浮遊感のある楽曲」を目指して製作された[7]
  8. 落花 [4:07][1]
    • 作詞:有村竜太朗、作曲:長谷川正
    37thシングル。
    TOKYO MX『ジャパンカルチャー情報番組【ディープJルーム】』2015年12月度オープニング・トラック。
  9. スラッシングパンプキン・デスマーチ [4:27][1]
    • 作詞・作曲:ナカヤマアキラ
    電子音を取り入れた狂想曲[4]。歌詞に登場する主人公は、正義の味方であろうとするが、極端な手段を用いて後戻りできなくなってしまう、という内容になっている[7]
  10. スロウ [5:37][1]
    • 作詞:有村竜太朗、作曲:有村竜太朗・長谷川正
    36thシングル。
    ベースの長谷川は、「スラッシングパンプキン・デスマーチ」の狂騒が明け、スローテンポな本曲という構成が、アルバムの流れとして映えた、と語っている[8]
  11. 剥製 [5:24][1]
    • 作詞・作曲:有村竜太朗
    アルバムの実質的なラストナンバー。「沈み込むような終わりのときに目を向ける、メランコリックな」楽曲と評された[4]
    もともと楽曲の基本的な部分はできていたが、有村の中で完成形が見えておりらず、当初はアルバム収録予定ではなかった。長谷川がアルバムに入れることを提案し、以降楽曲への追及を続けた結果、現在の形にまとまり収録されることとなった[7]
  12. ●静物 [1:28][1]
    • 作詞・作曲:Plastic Tree
    インストゥルメンタル曲。
    1曲目「○生物」と対をなしている。この曲をもって作品が綴じられる、本で言えば裏表紙にあたる曲。[8]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m Plastic Tree/剥製<通常盤> - TOWER RECORDS ONLINE”. タワーレコード. 2015年12月26日閲覧。
  2. ^ a b Plastic Tree、3年ぶりのアルバム『剥製』詳細発表”. ロッキング・オン. 2015年12月26日閲覧。
  3. ^ a b ROCKIN'ON JAPAN』Vol.462 2016年 2月号、ロッキング・オン、2015年
  4. ^ a b c d e f g Plastic Tree、四者四様のスタイル持ち込みつつかつてないほど〈4人の音〉鳴らした3年ぶりのフル作『剥製』を語る”. タワーレコード. 2016年1月11日閲覧。
  5. ^ Plastic Tree、ニューアルバム「剥製」初のハイレゾ配信開始&全国ツアー開催決定”. エフ・ビー・コミュニケーションズ. 2016年1月11日閲覧。
  6. ^ Plastic Tree|剥製|ビクターエンタテインメント”. 2018年8月16日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 音楽と人増刊 PHY』Vol.6 2014年 10月号、音楽と人、2015年
  8. ^ a b c d 『SHOXX』Vol.276 2016 2月号、音楽専科社、2015年