北マリアナ諸島選出のアメリカ合衆国下院議員
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北マリアナ諸島選出のアメリカ合衆国下院議員は、アメリカ合衆国のコモンウェルスである北マリアナ諸島選出の下院議員である。下院への出席権はあるが、本会議での議決権は有していない。1978年から2008年まで存在した北マリアナ諸島住民代表についてもこの項目で扱う。
沿革
[編集]1978年のコモンウェルス成立以来、北マリアナ諸島には、首都ワシントンに選挙で選ばれた政府代表が常駐するのみで、米国議会へ参加する権利は与えられていなかった。
2008年、統合天然自然法(本文)の成立に伴い、第111議会から北マリアナ諸島は議決権の持たない代議員を米下院に送り込めるようになった。同年11月の選挙で、グレゴリオ・サブランが当選。以降、2019年現在まで連続して当選している。
政治的地位
[編集]英語では「Non-voting delegate / member[1]」と呼ばれ、直訳すれば、「投票権のない代議員」であるが、「準議員」とも呼ばれる[2][3][4]。
審議に参加できるが、議会での議決権(投票権)は有していない。一方、常任委員会への被選出権を持っているため、委員会での投票権は有している[5]。現在、同様の地位を持つ代議員は北マリアナ諸島のほか、コロンビア特別区、グアム、米領バージン諸島、米領サモア、プエルトリコからそれぞれ1名ずつ選出されている[5][6][7]。
北マリアナ諸島選挙区
[編集]北マリアナ諸島選挙区(英語: Northern Mariana Islands's at-large congressional district)は、アメリカ合衆国連邦下院の選挙区。定数1人の小選挙区制。2009年1月3日に設置された。
区域
[編集]北マリアナ諸島 - 全域
データ(2010年)
[編集]- 人口 - 53,883人 (有権者登録数: 18535人[8])
- 面積 - 179平方マイル(460 km2)
- 民族構成:フィリピン系(35.29%)、チャモロ系(23.94%)、中国系(6.79%)[9]
代表一覧
[編集]住民代表
[編集]選挙 | 氏名 | 政党 |
---|---|---|
第1回 (1978年〜1980年) |
エドワード・パンゲリナン | 民主党 |
第2回 (1980年〜1982年) | ||
第3回 (1982年〜1983年) | ||
(1983年〜1984年) | 共和党 | |
第4回 (1984年〜1986年) |
フロイラン・テノリオ | 民主党 |
第5回 (1986年〜1988年) | ||
第6回 (1988年〜1990年) | ||
第7回 (1990年〜1994年) |
フアン・ババウタ | 共和党 |
第8回 (1994年〜1998年) | ||
第9回 (1998年〜2002年) | ||
第10回 (2002年〜2006年) |
ペドロ・A・テノリオ | |
第11回 (2006年〜2009年) |
議決権のない代議員
[編集]議会 | 氏名 | 政党 |
---|---|---|
第111議会 (2009年 - 2011年) |
グレゴリオ・サブラン | 民主党 |
第112議会 (2011年 - 2013年) | ||
第113議会 (2013年 - 2015年) |
無所属 | |
第114議会 (2015年 - 2017年) | ||
第115議会 (2017年 - 2019年) | ||
第116議会 (2019年 - 2021年) | ||
第117議会 (2021年 - 2023年) |
参考文献
[編集]- ^ “NORTHERN MARIANA ISLANDS DELEGATE ACT”. House Resources Committee (2004年1月7日). 2021年1月6日閲覧。
- ^ 今村卓 (2010). “米国中間選挙2 民主党苦戦の要因。”. 丸紅ワシントン報告: 4 .
- ^ 奥村牧人 (2010年3月11日) (pdf). [国立国会図書館調査及び立法考査局 基本情報シリーズ⑤: 主要国の議会制度「Ⅰ アメリカ」]. 国立国会図書館調査及び立法考査局. p. 2. ISBN 978-4-87582-698-9
- ^ 田中嘉彦 (2010). “二院制に関する比較制度論的考察 (1): ウェストミンスターモデルと第二院”. 一橋法学 9(3): 244.
- ^ a b Christopher M. Davis (August 25, 2015). “Delegates to the U.S. Congress: History and Current Status” (pdf) (英語). Congressional Research Service. 2021年1月6日閲覧。
- ^ プエルトリコのみ、名称が駐在代表(または、駐在弁務官; Resident Commissioner)であるが、任期が4年である点を除けば、政治的な権利に差があるわけではない。
- ^ チェロキー国やチョクトー国にも投票権を持たない代議員の議席が与えられているが、2020年現在、実際に出席した事例はない。
- ^ “‘Low 72.05% election turnout’”. Saipan Tribune. 2021年1月6日閲覧。
- ^ “Island Areas - Commonwealth of the Northern Mariana Islands Dataset”. United States Census Bureau (2013年). 2021年1月6日閲覧。