コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

北岡よし江

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
きたおか よしえ
北岡 よし江
本名
別名義 北岡 芳江
生年月日 (1913-03-25) 1913年3月25日
没年月日 不詳年
出生地 日本の旗 日本 京都府京都市上京区仁和寺街道六軒町西入
職業 女優
ジャンル 劇映画時代劇現代劇剣戟映画サイレント映画
活動期間 1925年 - 1932年
著名な家族 嵐冠三郎 (父)
テンプレートを表示

北岡 よし江(きたおか よしえ、1913年3月25日 - 没年不詳)は、日本の女優である[1][2][3][4][5][6][7]。本名同じ、別名北岡 芳江[1][4][5][6][7]

人物・来歴

[編集]

1913年(大正2年)3月25日京都府京都市上京区仁和寺街道六軒町西入に生まれる[3]。父は俳優の嵐冠三郎である[1][2][3]

1925年(大正14年)3月に旧制小学校を卒業、同年6月に牧野省三が設立し、父が俳優部幹部を務めるマキノ・プロダクションに入社する[1][3]。同年9月11日に公開された『討幕の叫び』(沼田紅緑)に出演、満12歳で映画界にデビューした[3]。1929年(昭和4年)7月25日には、牧野省三が亡くなり、同年9月にマキノ正博を核とした新体制が発表になると、北岡は、マキノ智子松浦築枝岡島艶子大林梅子桜木梅子生野初子河上君栄三保松子泉清子都賀静子住乃江田鶴子別所ます江らとともに「俳優部女優」に名を連ねた[8]。その後、新体制下のマキノ・プロダクションは財政が悪化し、1930年(昭和5年)12月、賃金未払いが発生してストライキが起き、翌1931年(昭和6年)1月、製作が再開されたが[9]、北岡は、同社の解散時まで所属し、同年4月3日に公開された『親爺天国』(監督三上良二)が同社での最後の作品となった[4][5][6][7]。解散後は、嵐寛寿郎プロダクションに移籍、2本に出演した記録が残っている[4][5]

1932年(昭和7年)2月に高村正次立花良介が、御室撮影所内に正映マキノキネマという短命に終わる会社を設立したが[9]、これに北岡は在籍したという[1]。同社は同年4月には解散しており、同社での北岡の出演記録は見当たらない[4][5][6][7]。このとき北岡は満19歳であるが、以降の消息は不明である。没年不詳

フィルモグラフィ

[編集]
敵討加賀見山』(1929年)公開時のチラシ、「北岡芳江」の名が確認できる。図柄はマキノ智子

クレジットはすべて「出演」である[4][5]。公開日の右側には役名[4][5]、および東京国立近代美術館フィルムセンター(NFC)、マツダ映画社所蔵等の上映用プリントの現存状況についても記す[7][10]。同センター等に所蔵されていないものは、とくに1940年代以前の作品についてはほぼ現存しないフィルムである。資料によってタイトルの異なるものは併記した。

マキノプロダクション御室撮影所

[編集]

特筆以外すべて製作は「マキノプロダクション御室撮影所」、配給は「マキノ・プロダクション」、すべてサイレント映画、特筆以外すべて「北岡よし江」名義である[4][5]

嵐寛寿郎プロダクション

[編集]

すべて製作は「嵐寛寿郎プロダクション」、配給は「新興キネマ」、すべてサイレント映画、特筆以外すべて「北岡よし江」名義である[4][5]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e 管家紅葉氏談話立命館大学、2013年5月10日閲覧。
  2. ^ a b 映画世界社[1928], p.105.
  3. ^ a b c d e f 映画世界社[1929], p.140.
  4. ^ a b c d e f g h i 北岡よし江日本映画データベース、2013年5月10日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j 北岡よし江北岡芳江、日本映画情報システム、文化庁、2013年5月10日閲覧。
  6. ^ a b c d 北岡よし江allcinema, 2013年5月10日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i 北岡よし江北岡芳江東京国立近代美術館フィルムセンター、2013年5月10日閲覧。
  8. ^ 1929年 マキノ・プロダクション御室撮影所所員録立命館大学、2013年5月10日閲覧。
  9. ^ a b 御室撮影所、立命館大学、2013年5月10日閲覧。
  10. ^ 主な所蔵リスト 劇映画 邦画篇マツダ映画社、2013年5月10日閲覧。
  11. ^ 新潮社[1931], p.221.

参考文献

[編集]
  • 『日本映画俳優名鑑 昭和四年版』、映画世界社、1928年発行
  • 『日本映画俳優名鑑 昭和五年版』、映画世界社、1929年発行
  • 『文藝年鑑 昭和六年版』、新潮社、1931年発行
  • 『日本映画俳優全集・女優編』、キネマ旬報社、1980年12月31日
  • 『芸能人物事典 明治大正昭和』、日外アソシエーツ、1998年11月 ISBN 4816915133
  • 『日本映画興亡史 マキノ一家』、石割平ワイズ出版、2000年4月 ISBN 4898300243

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]