十二イマーム・シーア派四大法学伝承集
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十二イマーム・シーア派四大法学伝承集(じゅうにイマーム・シーアはよんだいほうがくでんしょうしゅう, アラビア語: الْكُتُب ٱلْأَرْبَعَة, ラテン文字転写: al-Kutub al-Arbaʿa, 別名: al-Uṣūl al-Arbaʿa)は、十二イマーム・シーア派が参照する預言者伝承集のうち、以下の四書を指す総称である。
書名 | 編纂者 | 収録数 |
---|---|---|
Kitab al-Kafi | クライニー | 16,199 |
Man La Yahduruhu al-Faqih | イブン・バーブーヤ | 9 044 |
Tahdhib al-Ahkam | トゥースィー | 13 590 |
Al-Istibsar | トゥースィー | 5,511 |
十二イマーム・シーア派の四大法学伝承集はシャリーアの根拠として参照される。スンナ派が六大法学伝承集をその法学の根拠として参照することと、対を成している。シーア派は、スンナ派のハディースはアブー・バクル、ウマル、ウスマーン、アリーの立場に立つものであり、アリーただ一人の立場に立つものではない、また、それらハディースの多くがアフルル・バイトに敵対した者により伝えられているから、信用できないと考える[1]:28-31。アフルル・バイトに敵対した者には、たとえば、ラクダの戦いでアリーと敵対したアーイシャ・ビント・アビー・バクル、スィッフィーンの戦いで同様にアリーと敵対し、カルバラーの戦いでフサインを殺させたムアーウィヤ・イブン・アビー・スフヤーンが含まれる。シーア派により信用される伝承者は、歴代イマームやファーティマ・ザフラーである[1]:174。