十石犬
| 原産地 |  日本（群馬県）
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| イヌ (Canis lupus familiaris) | |||||||
十石犬（じっこくけん、じっこくいぬ）は、日本犬の一種[1]。梓山犬（あずさやまいぬ）とも呼ばれる[2]。
概要
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群馬県多野郡上野村で飼育されていた柴犬の一種で、十石犬の名は同村と長野県南佐久郡佐久穂町の県境にある十石峠及び十石街道（国道299号）に由来する[3]。
ルーツは長野県南佐久郡川上村の梓山地区で繁殖されていた梓山犬である。
梓山犬は県境を越えた群馬県上野村へも譲渡されていた[4]。「十石犬」と呼ばれるようになった由来は譲渡先の群馬県にあり、1928年の秋頃に日本犬保存会・初代会長斎藤弘吉が、上野村楢原字黒川集落の猟師、飯出庄太郎[注 1]からチン（7歳オス）を譲り受け、十石峠から名を取り「十石号」と名付けたのが始まり[5][6]。
柴犬（赤犬）の一種ともされ、上野動物園で開かれた日本犬の展覧会で上位入賞の栄誉に輝き、多くの愛犬家から柴犬最高峰の風格と評価されたという[7]。
昭和30年代に絶滅したと言われるが、その血筋を受け継ぐ犬が10頭ほどおり、それらの犬を交配させて昔の十石犬の姿を取り戻そうとする活動が行われている[8]。長野県川上村においても、戦後一時梓山犬は絶滅したものの群馬県上野村より子犬を譲り受け保存活動が行われている[4]。
梓山犬（十石犬）の頭数は2022年時点で120頭未満である[9]。
地元上野村には十石犬がニホンオオカミとの交雑種である狼犬であるとの伝承がある[10]。
特徴
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 『狼犬「十石犬」懐想』では「飯出庄三郎」とする。
出典
[編集]- ^ 太田 2022, p. 3
- ^ 特定非営利活動法人 梓山犬血統保存会（Facebook） (azusayamainu) - Facebook
- ^ 太田 2022, pp. 56–58
- ^ a b Facebookより 純粋な川上犬飼育者の会 2015年4月23日の投稿
- ^ “十石という犬名の由来”. ::: 十石犬とはどんな犬か :::. 2016年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月29日閲覧。
- ^ 太田 2022, pp. 58–61
- ^ “原初の柴犬”. ::: 十石犬とはどんな犬か :::. 2016年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月29日閲覧。
- ^ “保存会の設立”. ::: 十石犬とはどんな犬か :::. 2016年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月29日閲覧。
- ^ joetsutj (2022年2月26日). “全国で120頭の希少な猟犬「梓山犬」 上越市の久保埜さん宅にやってきた!”. 上越タウンジャーナル. 2024年9月29日閲覧。
- ^ 太田 2022, pp. 28–38
- ^ 太田 2022, pp. 49–50
参考文献
[編集]- 太田, 博『狼犬「十石犬」懐想』上毛新聞社出版編集部、2022年11月15日。ISBN 978-4-86352-320-3。
関連文献
[編集]- 橘不折『十石犬物語』2003年、文芸社
- 「幻の十石犬を求めて」『上毛新聞』1994年2月14日～16日
- 『上野村の自然 動物』1999年、上野村教育委員会
- 「犬特集」『上州風』24号、2006年春号
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 上野村商工会（文化財） 十石犬保存会のホームページ - ウェイバックマシン（2016年8月15日アーカイブ分）
- 特定非営利活動法人 梓山犬血統保存会（Facebook）
- 純粋な川上犬飼育者の会（Facebook）
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