千山
千山(せんざん、Qian Shan、満州語: minggan alin)は、中華人民共和国遼寧省鞍山市の南東18kmの山地である。中国東北部の三大名山のひとつである。中華人民共和国国家級風景名勝区(1982年認定)[1]、中国の5A級観光地(2017年認定)[2]。
概要
[編集]古くは積翠山と呼ばれていた。またの名を千頂山・千華山・千朶蓮花山と呼び、峰の数が999あるといわれ、千に限りなく近いため千山と名づけられたといわれる。長白山脈の支脈である千山山脈の中にあり、これは遼寧省の東北から南西に向かって、遼陽市・海城市・蓋州市・岫巖満族自治県・金州区まで実に長く200数kmにおよぶ。
主峰は鞍山市東南に位置して、海抜708.3m。主峰を核にして奇岩がおりなし名勝が多い。国家AAAA級で千山風景区と呼ばれ、中南部景区・大仏景区・西海景区・御覧山景区にわかれていて、その景色は「東北明珠」と称えられている。
名勝古跡は200箇所以上を数える。中国の仏教五大聖地の一つで、今から1400年ほど昔の北魏の時代の足跡が残っており、隋・唐の時代には廟が建てられている。祖越寺・龍泉寺・香岩寺・中会寺などの7つの寺があり、一日中焼香が絶えず、深山に鐘の音が響く。廟の一つ南泉庵の対面300m先の高さ70mの岩山が弥勒菩薩に見えることから、中国仏教協会長の趙朴初師が「千山弥勒大仏」と名付けて1993年に「開眼」供養したもので[3]、中国三大巨仏の一つ(他は四川省の楽山大仏、香港の天壇大仏)としていて、千山大仏節は毎年6月6日に行われる。清代に道教が入ってきて、無量観など12つの観(道教寺院)や財福宮など9つの殿堂、10つの庵のを有する。
中国東北部の三大名山のひとつで、他は長白山と医巫閭山である。遼寧省四大名山のひとつで、他は長白山、医巫閭山、薬山(岫巖満族自治県)である。[4]
中国全土の森林割合は13%と非常に少ないが、千山の森林割合は、97%に達し多くの樹木が茂り、たくさんの花が咲き、多くの動物が生息する。
写真集
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南泉庵の窓からよく見える「千山弥勒大仏」は、自然の大きな岩山
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龍華堂前広場の布袋様は人気がある
脚注
[編集]- ^ 中華人民共和国国務院 (1982年11月8日). “国务院批转城乡建设环境保护部等部门关于审定第一批国家重点风景名胜区的请示的通知” (中国語). 北京法院法規検索. 2023年2月4日閲覧。
- ^ “辽宁省鞍山市千山景区”. www.mct.gov.cn. 中華人民共和国文化観光部 (2021年7月22日). 2023年2月2日閲覧。
- ^ 大連・鞍山・本渓の旅 (その 3) 寺西 俊英
- ^ 辽宁4大名山,辽宁名山排行榜 - 马蜂窝 (中国語)