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南鳥島ロランC局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
南鳥島ロランC局(1987年)

南鳥島ロランC局(みなみとりしまロランシーきょく)は、かつて東京都小笠原村南鳥島にあったLORANの施設。

1968年(昭和43年)6月26日に小笠原諸島が日本に返還された時から1975年(昭和50年)に対馬オメガ局送信用鉄塔が完成するまでの期間において、硫黄島ロランC主局とともに日本一高い構造物であった。

概要

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高さ411.48mの初代アンテナマストは、返還前の1963年昭和38年)にアメリカ合衆国沿岸警備隊によって建設された。発破解体撤去工事は1986年(昭和61年)4月10日に行われ[1]、跡には記念碑が残った[2]

高さ213.4mとなった2代目アンテナマストは1985年(昭和60年)に建設され、1993年平成5年)に海上保安庁の管理となるが、腐食が激しくなったために2000年(平成12年)9月20日に発破解体工事を実施[3]して3代目に建て替えられた。

しかし、GPSの普及に伴い、2009年(平成21年)5月に廃止が決定し、同年12月1日9時をもって廃止された[4][5][6]2010年(平成22年)1月24日には発破解体工事[7]が実施され、アンテナマストは南鳥島から撤去された[8]

完成時の1963年(昭和38年)には東京タワー(332.6m)を抜く高さを誇ったが、この時点では日本の実効支配がおよんでいない土地であったため、名実ともに「日本一高い構造物」であったのは、1968年(昭和43年)6月26日に南鳥島が日本に返還された時より1975年(昭和50年)に対馬オメガタワーが完成するまでの期間であった。

脚注

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  1. ^ 14年前の工事の状況”. 株式会社カコー. 2016年10月8日閲覧。
  2. ^ 南の鳥島”. 株式会社カコー. 2016年10月8日閲覧。
  3. ^ 南鳥島ロランC局空中線鉄塔発破解体工事”. 株式会社カコー. 2016年10月8日閲覧。
  4. ^ 北西太平洋ロランCチェーンの縮小(南鳥島局の廃止)について” (PDF). 海上保安庁 (2009年6月1日). 2016年10月8日閲覧。
  5. ^ 南鳥島の船舶無線局が閉鎖 海保職員も撤退へ”. 47NEWS (2009年12月1日). 2012年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月8日閲覧。
  6. ^ 南鳥島:日本最東端の島 船舶用無線測位システム「ロランC」12月で停止”. 毎日新聞デジタル (2009年10月28日). 2010年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月8日閲覧。
  7. ^ 【動】海上保安庁、南鳥島の高さ213mのアンテナを倒壊処分!!” (2010年1月30日). 2012年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月8日閲覧。
  8. ^ 海上保安レポート2010 特典映像 南鳥島ロランC局のアンテナ撤去”. 海上保安庁. 2020年1月8日閲覧。