コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

原仁史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
原 仁史
はら ひとし
生年月日 (1955-05-15) 1955年5月15日(69歳)
出生地 日本の旗 日本 島根県大原郡大東町
(現・雲南市大東町)
出身校 京都大学法学部
前職 地方公務員(島根県)
公益財団法人理事長
所属政党 無所属

当選回数 1回
在任期間 2020年11月28日 - 2020年12月22日
テンプレートを表示

原 仁史(はら ひとし、1955年昭和30年)5月15日[1] - )は、日本政治家。元島根県雲南市長(1期)。

来歴

[編集]

島根県大原郡大東町(現・雲南市大東町)出身[2]。1978年(昭和53年)3月、京都大学法学部卒業。同年4月、島根県庁に奉職。農林水産部長、健康福祉部長などを歴任。2015年(平成27年)3月、島根県庁を定年退職。同年7月、公益財団法人ふるさと島根定住財団副理事長に就任。2016年(平成28年)6月、同財団理事長に就任[3]

2020年(令和2年)6月、財団理事長を退任。同年11月8日告示、11月15日執行の雲南市長選挙に自由民主党の推薦を受けて立候補。無投票により初当選した[4]

市長就任後

[編集]

2020年(令和2年)11月28日、市長に就任。原は大型事業の見直しの方針を打ち出し、松江シティFCユースチームの設立が中止となった[5]

日本フットボールリーグ松江シティFCは2年以上前から地域活性化や若者定住に貢献するプロジェクトとして、ユースチームの設立を計画。選手の受け入れ先として想定していたのが雲南市にある島根県立大東高等学校であった。12月4日、原は松江シティFCの吉岡健二郎会長と会談した際、サッカー場整備事業を精査する方針を告げる[6]。12月11日、松江シティFCは原の意向を受けて、雲南市で予定していたユースチームの設立を中止すると発表した[6]

同年12月9日、市議会本会議で所信表明をした後、市長室で執務中に、頭痛や吐き気などを訴えて雲南市立病院を受診。「高血圧緊急症」と診断され、出雲市内の病院に移って入院した[7]。しかし、同月16日午前6時50分頃、入院先の病院の廊下で看護師の女性に素手で掴みかかるなどの暴行を加え、首や耳に怪我を負わせた傷害容疑により、県警出雲警察署に逮捕された[8][9][10]。看護師は耳たぶをかみちぎられ、約6週間の怪我を負った[11]。17日に病気治療を理由に釈放され、別の病院に入院した。市長の不在を受け、吉山治副市長が18日に職務代理者に就任した[12]。21日、原は市議会議長宛てに辞職願を提出[13]。22日、市議会が同意し、同日付で辞職[14]

市長としての在任期間は僅か25日であった(雲南市長史上最短の記録)。

2021年(令和3年)12月28日、雲南区検察庁は原を傷害罪で雲南簡裁に略式起訴した[11][15]。雲南簡裁は罰金40万円の略式命令を出した[16]

脚注

[編集]
  1. ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、329頁。
  2. ^ 8日告示の雲南市長選|新人の原仁史氏が無投票で当選 島根県 | 選挙ドットコム
  3. ^ Web市長室 | 雲南市ホームページ
  4. ^ “雲南市長選/雲南市議選 市長選、原氏が無投票初当選 「現場重視の行政に」 /島根”. 毎日新聞. (2020年11月10日). https://mainichi.jp/articles/20201110/ddl/k32/010/384000c 2020年11月29日閲覧。 
  5. ^ “サッカー 松江シティFC、ユース設立を断念 雲南市の事業見直しで /島根”. 毎日新聞. (2020年12月12日). https://mainichi.jp/articles/20201212/ddl/k32/050/380000c 2020年12月16日閲覧。 
  6. ^ a b “松江シティFC ユース設立中止”. 読売新聞. (2020年12月13日). https://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20201212-OYTNT50061/ 2020年12月16日閲覧。 
  7. ^ “【詳報】島根・雲南市長を逮捕 入院中、看護師への傷害容疑”. 山陰中央新報. (2020年12月16日). https://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1608124390657/index.html 2020年12月16日閲覧。 
  8. ^ 長田豊、榊原織和、清水優志 (2020年12月22日). “島根・雲南市長が辞職届 傷害容疑で逮捕・釈放 選挙へ”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASNDQ3J5TNDPPTIB015.html 2020年12月22日閲覧。 
  9. ^ 看護師につかみかかり暴行の疑い 島根・雲南市長を逮捕 - 朝日新聞デジタル 2020年12月16日
  10. ^ 【速報】島根・雲南市長を傷害容疑で逮捕 病院で看護師に掴みかかりけがをさせる - FNNプライムオンライン 2020年12月16日
  11. ^ a b 松原隼斗 (2021年12月28日). “島根・前雲南市長を傷害罪で略式起訴 病院で看護師にけが”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20211228/k00/00m/040/298000c 2021年12月28日閲覧。 
  12. ^ 傷害容疑で逮捕された雲南市長を釈放 別の病院に入院 - 朝日新聞デジタル 2020年12月17日
  13. ^ {{ cite news title = 傷害容疑の島根県雲南市長が辞職願| newspaper = 佐賀新聞| date = 2020-12-21| url = https://www.saga-s.co.jp/articles/-/614447%7C accessdate = 2020-12-21}}
  14. ^ “【速報】島根県雲南市長が辞職 「不祥事により、勝手ながら辞職したい」 傷害容疑で逮捕・釈放”. 中国新聞. (2020年12月22日). https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/53832 2020年12月22日閲覧。 
  15. ^ 前島根県雲南市長を略式起訴 区検”. JIJI.COM (2021年12月28日). 2021年12月28日閲覧。
  16. ^ “雲南前市長に罰金40万円 雲南簡裁が略式命令”. 山陰中央新報. (2022年1月14日). https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/148974 2022年8月10日閲覧。