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吉田絃二郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

吉田 絃二郎(よしだ げんじろう、1886年11月24日 - 1956年4月21日)は、日本の小説家随筆家佐賀県神埼郡西郷村(現在の神埼市)に生まれ、幼時に長崎県佐世保市に移る。本名は吉田源次郎。

佐賀工業学校金工科(現在の佐賀県立佐賀工業高等学校機械科)、早稲田大学文学部英文科を卒業。1915年(大正4年)に早大講師、1924年に同大文学部教授となる(教え子には井伏鱒二等がいる)。教職の傍ら詩や小説を多く執筆した。1934年(昭和9年)に早大を退職し作家活動に専念。小説・随筆・評論・児童文学・戯曲と幅広い分野で活躍し、著作集は236冊を数えた。1956年4月21日死去、享年69。

主な作品

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  • 「島の秋」 - 早大在学中に徴兵で赴任した対馬を舞台とした短編小説で、1916年に「早稲田文学」に発表、出世作となる。
  • 「小鳥の来る日」
  • 「清作の妻」 - 「太陽」大正7年(1918)4月号に発表。(二度映画化)
  • 「山はるかに」 - 戦後に執筆した少年少女小説。最終編が絶筆となった。

映画化

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著書

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  • タゴール聖者の生活』天弦堂書房 1915
  • 『タゴールの哲学と文芸』大同館書店 1915
  • 『生の悲劇』大同館書店 1916
  • 『生命の微光』大同館書店 1917
  • 『生くる日の限り』大同館書店 1917
  • 『児童説教』吉田源次郎 日曜世界社 1918
  • 『島の秋』大同館書店 1918
  • 『心より心へ』大同館書店 1919
  • 『人間苦』新潮社 1920
  • 『大地の涯』新潮社 1920
  • 『無限』新潮社 1920
  • 『草路』春陽堂(新興文芸叢書)1921
  • 『小鳥の来る日』新潮社 1921 のち角川文庫、新潮文庫
  • 『光落日』新潮社 1921
  • 『白い鳩をたづねて』日本評論社出版部 1921
  • 『麦の丘』大同館書店 1922
  • 『白路』新潮社 1922
  • 『雑草の中』聚英閣 1922
  • 『草光る』新潮社 1923
  • 『芭蕉 小説集』改造社 1923
  • 『柿丸と梨丸 童話選集』京文社 1923
  • 『砂に描く』新潮社 1924
  • 『木に凭りて』新潮社 1925
  • 『運命の秋』改造社 1925
  • 『静かなる夢 童話集』アテネ書院 1925
  • 『山寒し』新潮社 1925
  • 『一人歩む』改造社 1926
  • 『栗の花の咲くころ』実業之日本社 1926
  • 『静かなる土』新潮社 1926
  • 『父』改造社 1926
  • 『高原の日記 長編小説』新潮社 1926
  • 『旅人』改造社 1927
  • 『土と人と言葉』日本青年館 1927
  • 『太陽のほとり 少年小説集』実業之日本社 1927
  • 『地にあれば』新潮社 1927
  • 『かゝやく小川』実業之日本社 1927
  • 『生命の彼岸』新潮社 1928
  • 『春来れば』文芸春秋社出版部 1928
  • 『青鳩』新潮社 1929
  • 『静夜曲』新潮社 1929
  • 『山家日記』早稲田大学出版部 1929
  • 『霧嶋紀行』改造社 1930
  • 『草を歩みて 文芸春秋社出版部 1930
  • 『白雲飛ぶ』新潮社 1930
  • 『春の日 感想集』新潮社 1930
  • 『孤独なる女』新潮社長篇文庫 1930
  • 『吉田絃二郎童話集』文芸春秋社出版部 1930
  • 『思想の朝』改造社 1932
  • G線上のアリア』新潮社 1932
  • 吉田絃二郎全集』全18巻 新潮社 1931-1934
  • 『草の葉は歌ふ』改造社 1933
  • 『煙れる田園 感想集』新潮社 1933
  • 『微風の前 創作集』新潮社 1933
  • 『武蔵野にをりて 感想集』改造社 1933
  • 『白き雲なつかし 少年少女小説集』改造社 1934
  • 『行人記』改造社 1934
  • 『春の逃げ水』新潮社 1934
  • 『落葉集』日本青年館 1934
  • 『わが詩わが歌』新潮社 1934 のち新潮文庫
  • 『秋の朝 創作集』改造社 1935
  • 『小草をさゝぐ』改造社 1935
  • 『梅の咲くころ』新潮社 1935
  • 『青鵐』大日本雄弁会講談社 1936
  • 『草に臥して』改造社 1936
  • 二条城清正』新潮社 1936
  • 『旅ゆくこころ』新潮社 1937
  • 『小鳥の家』新潮社 1937
  • 『我れひとり思ふ 感想集』新潮社 1938
  • 『わが旅の記 全紀行集』第一書房 1938
  • 『一人行く旅』改造社 1938
  • 『山遠ければ』第一書房 1938
  • 『吉田絃二郎選集』全8巻 改造社 1937-1938
  • 『わが人生と宗教』第一書房 1939
  • 吉田絃二郎感想選集』全10巻 新潮社 1939-1940
  • 『愛馬いづこ』第一書房 1939
  • 『山の子海の子』第一書房 1939
  • 『人生遍路』改造社 1940 のち角川文庫
  • 『武蔵野の言葉』日本青年館 1940
  • 『善人村 戯曲集』日本青年館 1940
  • 『白い雲青い鳥』新潮社(学年別新選童話集) 1941
  • 『多摩のほとり』改造社 1941
  • 乃木将軍』新潮社 1942
  • 『大いなる朝 感想集』改造社 1943
  • 『静かなる思惟』新潮社 1943
  • 『武蔵野記』船形書院 1946
  • 良寛さま』愛育社(愛育文庫)1946
  • 『旅の町旅の人』万葉出版社 1947
  • 『山河に思ふ 紀行選集』斎藤書店 1947
  • 『旅より旅へ 紀行選集』斎藤書店 1947
  • 『小犬と小鳥』第二書房 1948
  • 『美しき虹』東光出版社 1948
  • 『静観の記』中根書房 1948
  • 『続々・わが旅の記』斎藤書店 1948
  • 『夜や秋や日記』第二書房 1948
  • 『馬車をおりて』第二書房 1949
  • 『詩をうたわぬ詩人 感想集』第二書房 1949
  • 『生命の微光・生くる日の限り』中根書房 1949
  • 『わが読書と思想』第二書房 1949
  • 『文章の作り方と味ひ方』第二書房 1949
  • 『ふるさとの友』偕成社 1949
  • 『わが文学と生活』第二書房 1949
  • おくのほそ道の記』第二書房 1950
  • 『フランスの白ゆり ジャンヌ・ダルク物語』講談社(世界名作物語)1950
  • 『黄菊抄』中根書房 1951
  • 吉田絃二郎作品集』全4巻 万葉出版社 1951
  • 『生命の河 随想集』創元文庫 1952 のち角川文庫
  • ナイチンゲール 愛の天使』ポプラ社(偉人伝文庫) 1953
  • 親鸞』講談社(世界伝記全集) 1955
  • 『路地笠 随想集』大法輪閣 1955
  • 『吉田絃二郎句集』吉田絃二郎句集刊行会 1956
  • 『光ある生活』新潮社 1956
  • 『愛の扉』第二書房 1958

翻訳

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附記

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佐世保市内の弓張岳に文学碑が建立されている。戦後公選初代の佐世保市長だった中田正輔とは親交があり、1952年に佐世保市歌を改めるに際して校訂を依頼され引き受けている。

関連書籍

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  • 原岡秀人『吉田絃二郎の文学・人と作品』近代文芸社、1993
  • 梅本育子『時雨のあと』正続 講談社、1970-71 (小説) 

関連項目

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外部リンク

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