吉野賛十
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小説家。推理小説を多く残し、代表作に「鼻」などがある。別名義に (あずま いちろう)。本名は永田東一郎。童話作家の日野多香子は娘。
(よしの さんじゅう、1903年1月25日 - 1973年10月15日)は日本の経歴
[編集]東京府(現・東京都)出身[1]。早稲田大学商学部卒業後[1]、森永製菓の経理部に入社するも[1]、2年で退社する[1]。大学卒業後から北川冬彦主催の『麺麭』同人となり[1]、東一郎名義で純文学作品を発表する[1]。この頃の作品に、短編集『彼の小説の世界』などがある。
太平洋戦争後、疎開先だった山形で高校教諭を務め[1]、木々高太郎に出会ったことをきっかけに、千葉県立千葉盲学校に勤務する。その後の半生を盲人教育に捧げながら、吉野賛十名義で推理小説を発表するようになる。この頃の作品には、盲人を話の中心に据えたものが多い。なお、ペンネームの由来は、この頃台東区吉野町30番地に住んでいたことによる。20編程度の短編を発表する[1]。木々の死後は推理小説界から離れ、1962年の「死体ゆずります」を最後に創作の筆は途絶えた[1]。
1973年(昭和48年)10月15日に死去。70歳。
脚注
[編集]関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 鮎川哲也『幻の探偵作家を求めて』晶文社 1985年