和漢朗詠集私注
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『和漢朗詠集私注』(わかんろうえいしゅうしちゅう)は、信阿(別名・信救、覚明)によって著された『和漢朗詠集』の注釈書である。漢文体で注を施している。全六巻。
いくつかの写本の奥書に、応保元年(1161年)とあることから、この頃の成立と考えられる。先行する『和漢朗詠集』の注釈書である『朗詠江注』をわかりやすい形でとりこみ、『和漢朗詠集』全体にわたって句意や語句に注を施しているところに特徴がある。これは『和漢朗詠集私注』が、漢学の初心者向けの注釈書であったことを示している。
参考文献
[編集]- 太田次男「釋信救とその著作について―附・白氏新楽府二種の翻刻―」『斯道文庫論集』第5輯、1967年
- 『和漢朗詠集私注』新典社、1982年
- 三木雅博「『和漢朗詠集私注』の方法」『和漢朗詠集とその享受』 勉誠社、1995年
- 『和漢朗詠集古注釈集成第一巻』大学堂書店、1997年