五大都市圏
五大都市圏(ごだいとしけん)とは三大都市圏に福岡都市圏、札幌都市圏を加えた5つの都市圏の総称[1]。
概要
[編集]日本では以下のように定義されている[1]。放送・興行などの分野で慣習的に使用される[2][3][4]。
それぞれの中心都市の札幌市、東京都区部、名古屋市、大阪市、福岡市を五大都市と呼ぶ[2][3][4]。
五大都市圏は「都市圏」という観点で選ばれているため、政令指定都市のうち、横浜市、川崎市、相模原市、さいたま市、千葉市(以上東京都市圏に包摂)、堺市(大阪都市圏に包摂)といった独立した都市圏を持たない都市は数えられていない。また、神戸市、京都市、北九州市は都市雇用圏では独立した都市圏を持つが、大都市圏においては神戸市、京都市は近畿大都市圏に、北九州市は北九州・福岡大都市圏に包括される。
なお、都市圏の規模としては札幌都市圏よりも静岡・浜松大都市圏の方が大きいが[1]、静岡・浜松大都市圏は2000年代に静岡市と浜松市が政令指定都市に指定されたことにより新たに定義された大都市圏であり地方中枢機能の大部分が隣接する名古屋都市圏(一部は東京都市圏)に置かれていることから、五大都市圏(および七大都市圏)には含めないのが一般的である。
四大都市圏
[編集]国勢調査による政府統計では以下の4つとしている[1][5]。
- 東京都市圏(あるいは首都圏)
- 大阪都市圏(あるいは近畿圏)
- 名古屋都市圏(あるいは中京圏)
- 福岡都市圏(あるいは福北圏)
すなわち、三大都市圏に福岡・北九州を加えたもの、または五大都市圏から札幌都市圏を除いたものとなる[1][5]。
三大都市圏、五大都市圏などと同様に、放送・興行などの分野で慣習的に使用される[6][7]。
四大都市圏を結ぶエリアを太平洋ベルトや東海道山陽メガロポリスと呼ぶ。四大都市圏には四大工業地帯も存在する。
五大都市圏の概要
[編集]五大都市圏を形成する中心の都市は、全て日本国内における各ブロックの中枢となっている。また、主要行政機関・重要空港・重要港湾・ターミナル駅・テレビ局・大学・大企業・証券取引所・大規模コンサート会場・大規模商業施設等が包括的に集積するエリアである。
五大都市圏の人口
[編集]2015年の国勢調査の結果を基に、都市雇用圏および大都市圏を基準として算出した。定義については、中心都市と郊外の定義を参照。( )内は大都市圏人口。
2024年11月1日現在の推計人口。札幌都市圏は2024年11月30日の住民基本台帳人口。
- 東京都市圏:36,365,169人(38,183,045人)
- 大阪都市圏:11,890,067人(18,994,326人)
- 名古屋都市圏:5,741,536人(9,081,042人)
- 福岡都市圏:2,717,181人(5,461,870人)
- 札幌都市圏:2,338,330人(2,604,331人)
五大都市圏中心都市の指標データ
[編集]いずれの指標も各都市圏の中心都市のデータ。
指標 | |||||
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市内総生産 (平成22年)[8] ( )内は都市圏全体[9] |
最高路線価 (平成30年)[10] |
DID面積 (平成27年)[11] |
昼間人口比率 (平成27年)[12] |
財政力指数 (平成28年)[13] | |
東京都市圏 | 85兆2016億円 (157兆8195億円) |
4,432万円/m2 | 626.70km2 | 130.2% | 0.88 |
大阪都市圏 | 19兆6532億円 (45兆3624億円) |
1,256万円/m2 | 224.22km2 | 132.1% | 0.93 |
名古屋都市圏 | 11兆6670億円 (22兆4971億円) |
1,000万円/m2 | 279.18km2 | 113.2% | 0.99 |
福岡都市圏 | 6兆6301億円 (8兆9223億円) |
700万円/m2 | 154.35km2 | 110.3% | 0.89 |
札幌都市圏 | 6兆1787億円 (7兆4384億円) |
475万円/m2 | 235.50km2 | 100.7% | 0.73 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e 統計トピックスNo.83/経済センサスと統計地図(大都市圏の売上高) 総務省統計局
- ^ a b 販促会議編集部 (2012年7月2日). “JR5社のデジタルサイネージが連携し、5大都市で合計275面へ”. 宣伝会議. 2021年6月12日閲覧。 “この企画商品は、首都圏エリア14駅168面、関西圏エリア5駅59面、JR名古屋駅12面、JR博多駅20面、 JR札幌駅エリア(JRタワー札幌)16面と、5大都市圏合計275面を連携させ、広告を一斉放映することができるというもの。”
- ^ a b “三大キャリアのLTE回線速度は? 五大都市圏で徹底チェック”. 週刊アスキー. 角川アスキー総合研究所 (2013年3月19日). 2021年6月12日閲覧。 “1月下旬から2月上旬にかけて、全国五大都市(首都圏、関西圏、名古屋、札幌、福岡)にて速度テストを行なった。”
- ^ a b “1位・札幌市、2位・京都市、3位・横浜市――大都市住民が住んでみたいのは、やはり「大都市」”. 新・公民連携最前線 PPPまちづくり. 日経BP (2016年11月8日). 2021年6月12日閲覧。 “5大都市(東京23区、札幌市、名古屋市、大阪市、福岡市)在住者5000人超を対象に調査を実施。”
- ^ a b 『いま日本で一番元気な街 福岡 最強の秘密』 洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2019年4月25日、p.28、ISBN 978-4-8003-1653-0。
- ^ “四大都市圏ガス料金、震災後2割上昇 LNG高騰で”. 日本経済新聞. 2018年9月5日閲覧。“東京、大阪など4大都市に水素供給ステーション100カ所設置へ 燃料電池車の普及が狙い”. 産経新聞. 2018年9月5日閲覧。“(仮称)札幌市燃料電池自動車普及促進計画 素案” (PDF). 札幌市. 2018年9月5日閲覧。
- ^ 福岡市博多区について 株式会社トーマスリビング
- ^ “政令指定都市基礎データ比較表”. 2016年3月4日閲覧。
- ^ “2010年 大都市雇用圏統計データ”. 2016年6月18日閲覧。
- ^ “国税庁 平成30年最高路線価”. 2017年7月3日閲覧。
- ^ “H27年、国勢調査統計表一覧”. 2016年11月7日閲覧。
- ^ “昼夜間人口比率”. 2016年7月2日閲覧。
- ^ “平成26年度地方公共団体の主要財政指標一覧”. 2016年7月2日閲覧。