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国立先住民言語研究所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国立先住民言語研究所
Instituto Nacional de Lenguas Indígenas
組織の概要
設立年月日2003年3月13日
本部所在地メキシコの旗 メキシコメキシコシティアルバロ・オブレゴン区
北緯19度20分24.5秒 西経99度11分22.8秒 / 北緯19.340139度 西経99.189667度 / 19.340139; -99.189667座標: 北緯19度20分24.5秒 西経99度11分22.8秒 / 北緯19.340139度 西経99.189667度 / 19.340139; -99.189667
ウェブサイトhttps://www.inali.gob.mx/

国立先住民言語研究所(こくりつせんじゅうみんげんごけんきゅうじょ、スペイン語: Instituto Nacional de Lenguas Indígenas, INALI)は、メキシコの先住民言語の使用を促進するために2003年に設立されたメキシコの政府機関。現在は文化省に所属する。

概要

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2001年にメキシコ憲法が修正され、メキシコが多文化国家であると規定された。国立先住民言語研究所は2003年に公布された「先住民の言語の権利のための一般法」第4章により、公共教育省に属する機関として設立され、その目的はメキシコ国内の先住民の言語の強化、保護、発達を助けることにある[1][2]

2005年に「メキシコ先住民言語カタログ」を出版し、2008年にはすべての言語変種のカタログを出版した[3]。先住民言語の種類については議論が分かれるが、国立先住民言語研究所はライル・キャンベルによる1997年の分類を基本にして、11の語族、68の語群、364の言語変種に分けている[1]

歴史

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メキシコではラサロ・カルデナス大統領時代(任期1934-1940年)にインディヘニスモ政策が進められ、1936年に先住民自治部門が開設され、1940年には第1回のインディヘニスモ国際会議が開かれた。ついでミゲル・アレマン大統領の時代の1946年に先住民局(DAI)、1949年にはそれにかわって全国先住民庁(INI)が設立された[4]。また、ルイス・エチェベリア大統領時代(1970-1976年)の1975年には第1回の全国先住民会議が開かれた[5]

しかしながら1970年代以降、インディヘニスモは先住民共同体の自治による異なる文化の共存ではなく先住民の同化・メスティーソ化であるという批判がなされてきた。1994年にはサパティスタ民族解放軍による武装蜂起が発生し、インディヘニスモの弊害が明らかになった。これに対してビセンテ・フォックス大統領時代(任期2000-2006年)の2003年に全国先住民庁は解体され、新たに先住民発展のための全国委員会(CDI)が設立された[4][6]。国立先住民言語研究所もCDIとともに2003年に発足した[7]

脚注

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  1. ^ a b Christopher Moseley, ed (2010) [1996]. Atlas of the World's Languages in Danger (3rd ed.). UNESCO. pp. 104-105. ISBN 9789231040962. https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000187026 
  2. ^ Ley general de lingüisticos de los pueblos indígenas, Secretaría de Gobernación, (2003-03-13), https://www.dof.gob.mx/nota_detalle.php?codigo=698625&fecha=13/03/2003 
  3. ^ Catalogo de las Lenguas Indígenas Nacionales, INALI, https://www.inali.gob.mx/clin-inali/ 
  4. ^ a b 井上大介「メキシコにおける人類学の受容と発展―先住民問題をめぐるナショナリズムと社会科学に関する考察―」『ソシオロジカ』第33巻1・2、2009年、1-34頁。 
  5. ^ 米村明夫「メキシコにおける先住民の統合と教育―革命(1910年)から憲法改正(1991年)まで」『ラテンアメリカレポート』第10巻第3号、1993年、19-26頁。 
  6. ^ 北條ゆかり「メキシコにおける先住民族のための開発政策の変遷―INIからCDIへ―」『滋賀大学経済学部研究年報』第13巻、2006年、37-58頁。 
  7. ^ 小林致広「メキシコ先住民運動の再接合は可能か?」『京都ラテンアメリカ研究所紀要』第11巻、2011年。 

外部リンク

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