坂本五郎
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坂本 五郎(さかもと ごろう、1923年8月31日[1] - 2016年8月15日)は日本の古美術商。古美術店・不言堂の創設者。
生涯
[編集]1923年神奈川県横浜市生まれ。1947年より東京で古美術商をはじめる。
1972年にロンドンで行われたクリスティーズのオークションにおいて、中国・元時代の「青花釉裏紅大壺」を約1億7600万円で落札したことで広く知られる。この金額は、当時の東洋陶磁において世界最高額であり、これにより中国古磁器の評価が高まったとされる[2][3]。
2002年、奈良国立博物館へ中国の殷から漢にかけての青銅製容器を中心に380点ほどの収集品を寄贈。奈良国立博物館はこれを受け青銅器館を改装し、名品展「中国古代青銅器<坂本コレクション>」展示施設とした[4]。坂本が収集した美術品の一部は、日本国内においては奈良国立博物館の他、九州国立博物館などに寄贈されており、台湾では国立故宮博物院、イギリスでは大英博物館にも収蔵されている[5][6][7]。
著作
[編集]- 坂本五郎『茶の湯名釜コレクション 鎌倉・室町・桃山他』生活の友社、2016年。ISBN 978-4908429033。
- 坂本五郎『ひと声千両―おどろ木 桃の木「私の履歴書」』日本経済新聞社、1998年。ISBN 978-4532162528。
連載
[編集]「私の履歴書」(日本経済新聞、1996年12月)
脚注
[編集]- ^ 『現代物故者事典2015~2017』(日外アソシエーツ、2018年)p.260
- ^ a b “坂本五郎氏が死去 古美術商”. 日本経済新聞. 2018年1月29日閲覧。
- ^ “坂本 五郎 ― さかもと ごろう”. 日本経済新聞出版社. 2018年1月29日閲覧。
- ^ “中国古代青銅器”. 奈良国立博物館. 2018年1月29日閲覧。
- ^ “浮世に寄せる想い”. 国立故宮博物院. 2018年1月29日閲覧。
- ^ “サザビーズ香港 日本個人蔵中国美術逸品が秋に出品される”. ARTcollectors' in Asia(生活の友社). 2013年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月29日閲覧。
- ^ “収蔵品ギャラリー 花鳥螺鈿箪笥”. 九州国立博物館. 2018年1月29日閲覧。