コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

塩酸ヒドロキシルアミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塩酸ヒドロキシルアミン
{{{画像alt1}}}
{{{画像alt2}}}
識別情報
CAS登録番号 5470-11-1 チェック
ChemSpider 20344 チェック
EC番号 226-798-2
ChEMBL CHEMBL542448 ×
RTECS番号 NC3675000
特性
化学式 HONH2·HCl
モル質量 69.49 g/mol
外観 白色結晶性固体
密度 1.67 g/cm3
融点

155 - 157 °C (311 - 315 °F) - 分解

危険性
安全データシート(外部リンク) [1]
EU分類 Explosive (E)
Carc. Cat. 3
Harmful (Xn)
Irritant (Xi)
Dangerous for the environment (N)
EU Index 612-123-00-2
NFPA 704
1
3
1
Rフレーズ R2, R21/22, R36/38, R40, R43, R48/22, R50
Sフレーズ (S2), S36/37, S61
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩酸ヒドロキシルアミン(Hydroxylammonium chloride)は、ヒドロキシルアミン塩酸塩である。

窒素循環廃水処理にとって重要な硝化作用嫌気性アンモニア酸化の生物学的中間体となる。

応用

[編集]

塩酸ヒドロキシルアミンは、カルボン酸、N-及びO-ヒドロキシルアミンからのオキシムヒドロキサム酸有機合成や、C-C二重結合付加反応に用いられる。

アセチルブロマイド法によるリグノセルロースバイオマスからのリグニンの抽出の際には、溶液からの臭素の除去に用いられる。

表面処理においては、皮張り防止剤、腐食防止剤、洗浄剤添加剤の製造に用いられる。また、医薬品や農薬の製造の出発物質としても用いられる。ゴム工業やプラスチック工業では、抗酸化剤、加硫促進剤、ラジカル捕捉剤として用いられる。また、金属の抽出と遊離化による繊維の染色の定着剤及び染色過程の補助剤、脂肪酸や石鹸の抗酸化剤、カラーフィルムの色素定着剤やエマルジョン添加にも用いられる。

法規制

[編集]

日本

[編集]

消防法において、第5類危険物(自己反応性物質)であるヒドロキシルアミン塩類に属する。

出典

[編集]
  • Fukushima, R.S.; Dehority, B.A.; Loerch, S.C. (1 January 1991). “Modification of a colorimetric analysis for lignin and its use in studying the inhibitory effects of lignin on forage digestion by ruminal microorganisms”. J. Anim. Sci 69 (1): 295–304. PMID 2005024. オリジナルの2008年10月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20081010182336/http://jas.fass.org/cgi/content/abstract/69/1/295. 
  • Elstner, E.F.; Heupel, A. (February 1976). “Inhibition of nitrite formation from hydroxylammoniumchloride: a simple assay for superoxide dismutase”. Anal. Biochem. 70 (2): 616–20. doi:10.1016/0003-2697(76)90488-7. PMID 817618.