コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

墓じまい

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

墓じまい(はかじまい)は、日本において、墓所や墓石を撤去、処分すること。

概要

[編集]
積み上げられた無縁墓

墓じまいの理由

[編集]

墓じまいが行われる理由としては、後継者がいないということや、現在の住居が墓が存在しているところとは遠く離れているために墓参りができないといった理由が挙げられる。墓じまいを行った家庭では、以降の先祖供養永代供養のできる納骨堂や合同墓地で行うことになったり、散骨や樹木葬など従来の仏教での方法とは異なった自然葬で行うなどの方法が取られている[1]

手続き

[編集]

墓じまいに関連する手続きは墓地、埋葬等に関する法律で定められている[1]。同法では現在の墓地管理者による埋葬証明書、改葬先の寺院霊園などによる受入証明書、自治体ごとに指定された改装許可申請書、戸籍謄本を提出して改葬許可証を取得する必要があると定められている[1][2]。これらの法定要件を充足したとしても、現在墓地のある寺院の理解を得られず、高額な離檀料を請求されるトラブルも発生している[1]。ただし離檀料に法的な根拠はない[2]

アンケート

[編集]

2024年ニュース記事によると、20代以上を対象としたアンケートでは、墓じまいをしたいと思うかと言う質問に対しては、「とても思う」と「やや思う」と答えた人の割合は約7割と多数派であった。この記事によると全国的に墓じまいが行われている数というのが増加傾向であり、核家族化や遺骨を残さない供養する方法の登場などから墓じまいに関心を持つ人が増加していると見られている。また同じアンケートでは、墓じまいを行いたい理由も質問されており、一番多い理由は墓の維持管理や墓参りが大変だからということであった。続いて跡継ぎがいないことが多い理由であり、この次に跡継ぎがいても子供に負担をかけたくないというのが多い理由であった[3]

統計調査

[編集]

厚生労働省は、墓じまいを行った件数の統計を公表している。2023年10月に公表したデータによると日本全国で墓じまいが行われた件数は2022年が過去最高であるという結果が示されている。2022年の数字は1998年と比較して約2倍となっている。墓じまいを行った件数は年々増え続けている。このデータでは都道府県別での墓じまいの件数も公表されており、都市部ほど多くの墓じまいが行われている[4]

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]