外来河川
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外来河川(がいらいかせん、英:exotic river)は、流水の大部分を上流の湿潤気候地域に依存している河川である。特に、乾燥地域に流れ込む河川を指す。
概要
[編集]一般に外来河川では、乾燥地域を流れる間の蒸発や浸透、河底からの漏洩により、下流にいくほど水量が減少する。流量の多い河川では乾燥地域を貫流し海に注ぐが、流量が少ない河川は途中で消失し末無川となる。
外来河川の沿岸地域では灌漑用水を容易に得られるため、流路沿いに農耕が行われている例が多い。そのため、古代では効率的に食料生産ができる外来河川沿いで人口が増加し、文明が発展した。実際、古代四大文明は全て外来河川沿いにて発展している。
流水の大部分を湿潤地域の降水に依存しているため、同じく乾燥地帯によく見られるワジと違い、恒常的に水が流れている。[1]
主な外来河川
[編集]- ナイル川(アフリカ)- 世界最長の河川。エジプト文明の成立地。
- ニジェール川(アフリカ)
- ティグリス川(西アジア)- メソポタミア文明の成立地。
- ユーフラテス川(西アジア)- 同じくメソポタミア文明の成立地。
- アムダリヤ川(中央アジア)
- シルダリア川(中央アジア)
- イリ川(中央アジア)
- インダス川(南アジア)- インダス文明の成立地。
- 黄河(東アジア)- 中国文明の成立地。
- マレー川(オーストラリア)
- コロラド川(北アメリカ)
脚注
[編集]- ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),改訂新版 世界大百科事典,ブリタニカ国際大百科事典. “外来河川(がいらいかせん)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2024年6月17日閲覧。