多和文庫
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多和文庫(たわぶんこ)は、香川県さぬき市の多和神社にある文庫。別名を「香木舎文庫(かきのやぶんこ)。
概要
[編集]幕末から明治にかけて同神社の祀官を務め、国学者としても知られていた松岡調が生涯をかけて集めた歴史・国学・神道関係の文献・事物などを1885年に社内の自邸敷地内に建てた蔵「香木舎」を収めたのが由来。1891年に松岡自身が撰文した石碑が文庫の前に建立された。
重要文化財である『弘福寺領讃岐国山田郡田図』をはじめ『大和物語』古写本など、典籍2000冊をはじめ、木像・銅鐸など各種の資料が所蔵されている。また、松岡自身の日記である『年々日記』や未完の著作『新撰讃岐国風土記』なども香川県の歴史を知る上で貴重なものである。
収蔵文化財
[編集]重要文化財(国指定)
[編集]- 東大寺写経文書 2通(古文書) - 奈良時代の作。1952年(昭和27年)7月19日指定[1]。
- 弘福寺領讃岐国山田郡田図 1巻(古文書) - 平安時代の作。1991年(平成3年)6月21日指定[2]。
奈良県指定文化財
[編集]- 有形文化財
- 紙本墨書後小松天皇宸翰御消息1通・紙本墨書後小松天皇宸翰女房奉書1通(書跡) - 1955年(昭和30年)4月2日指定[3]。
その他
[編集]- 袈裟欅文銅鐸 - 重要美術品[4]。
脚注
[編集]- ^ 東大寺写経文書(〈天平勝宝六年八月八日/天平宝字二年十一月十四日〉) - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 弘福寺領讃岐国山田郡田図 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 香川の文化財一覧(国・県指定有形文化財(書跡)(香川県教育委員会)。
- ^ さぬき市の文化財(さぬき市文化財保護協会)。
参考文献
[編集]- 近石泰秋「多和文庫」(『香川県大百科事典』(四国新聞社、1984年) ISBN 978-4-915604-00-3)
- 石上英一「多和文庫」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9)