夜は満ちる
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夜は満ちる | ||
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著者 | 小池真理子 | |
発行日 |
単行本:2004年6月 文庫版:2007年3月1日・2017年8月22日 | |
発行元 |
単行本:新潮社 文庫版:新潮社・集英社 | |
ジャンル | ホラー小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 |
単行本:235 新潮文庫版:295 集英社文庫版:288 | |
公式サイト |
新潮文庫版:夜は満ちる 小池真理子 新潮文庫 集英社文庫版:夜は満ちる 小池真理子 集英社文庫 | |
コード |
新潮文庫版:ISBN 978-4-10-144022-4 集英社文庫版:ISBN 978-4-08-745624-0 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『夜は満ちる』(よるはみちる)は、小池真理子による日本のホラー小説。幻想怪奇小説。
単行本は、2004年6月に新潮社より刊行された。文庫版は、2007年3月に新潮文庫より[1]、2017年8月に集英社文庫より[2]刊行された。文芸評論家の池上冬樹は、「強烈などんでん返しもあるが、初期ほど鋭くはない」「肌が粟だつほど怖いが、憧れるほどの高揚感と浮遊感と忘我もある」「官能のすべてを生々しく喚起させる小池真理子の極上の物語が、ここにある」と評している[3]。文芸評論家の東雅夫は、「『水無月の墓』や『ノスタルジア』の流れを汲む、迫真の現代怪談・異界小説集として、出色の一巻」と評している[4]。
あらすじ
[編集]- やまざくら
- 涼子は、〈先生〉の妻であるまやの訃報を受け、通夜に出席するために東京に戻ってきた。涼子は、島本病院へ向かいながら、まやの人となりや〈先生〉との間にあった出来事などを思い起こす。
- 縁
- 梅雨が始まったころに、〈わたし〉は風邪を引き、1か月ほど経ってもなお、勤めを休んでいる。そうしているうちに、のんちゃんのことを思い出し始める。
- 坂の上の家
- 翻訳の仕事をしている〈私〉は、急な坂道を上りつめたところに建つ家に住んでいる。〈私〉は、家の外に人の気配を感じるようになる。しかし、外に出て、家のまわりを観察しても、怪しい人影などはないのだった。
- 夜は満ちる
- 〈私〉は、病気を患っている夫と暮らしている。夫はもう、〈私〉を抱かないが、夫と〈私〉は、夜になると1つの布団で一緒に寝る。夫は、ごくたまに、長々と問わず語りをすることがある。ある晩、〈私〉は、ある不思議な光景を目にする。
- イツカ逢エル……
- ある静かな夜に、多恵子は、湯船に浸かりながら、小窓の外の草むらで鳴いている虫の声をきいている。そして、父のことや母のこと、美津江のことなどを思い返している。
- 蛍の場所
- 圭一は、売れない俳優だった。テレビ局と映画制作会社協賛の〈レディス脚本大賞〉を受賞した奈津子は、圭一と付き合っていた。そして今、〈シベール〉と名付けた、自分が経営している喫茶店で、ある人を待っている。
- 康平の背中
- ある雨の日、〈私〉は、〈高砂〉という名の料亭を訪れる。大柄な女将に迎えられ、ほの暗く長い渡り廊下を歩き、鯉のいる池に囲まれた渡り廊下を渡って、離れの個室の戸を開けると、柏木という資産家の姿があった。
登場人物
[編集]- この節の加筆が望まれています。
- やまざくら
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- 〈先生〉
- 外科医。島本病院の院長。
- 島本まや
- 〈先生〉の妻。
- 涼子
- 島本病院の元院長秘書。
- 相沢
- 島本病院の勤務医。
- 縁
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- 吉崎
- 建設会社勤務。
- 〈わたし〉
- 吉崎の愛人。
- 坂の上の家
-
- 〈私〉
- 坂の上の家に住む女性。翻訳の仕事をしている。
- 田沢
- 編集者。
- 夜は満ちる
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- 〈私〉
- 小樽出身の女性。
- 合田(ごうだ)
- マッサージ師。
- イツカ逢エル……
-
- 多恵子
- 広告代理店の元社員。
- 美津江(みつえ)
- 北海道出身。
- 蛍の場所
-
- 圭一(けいいち)
- 俳優。故人。
- 奈津子(なつこ)
- 喫茶店経営。圭一の親友。
- 美保
- 圭一の妻。
- 康平の背中
-
- 〈私〉
- 獣医の妹。
- 柏木(かしわぎ)
- 初老の男。
脚注
[編集]- ^ “小池真理子 『夜は満ちる』”. 新潮社. 2017年10月7日閲覧。
- ^ “夜は満ちる 小池真理子 集英社文庫”. 集英社. 2017年10月7日閲覧。
- ^ “夜は満ちる 怖くて官能的でやるせない物語”. 朝日新聞 (2004年8月29日). 2017年10月7日閲覧。
- ^ “幻妖通信 第11号”. bk1 (2004年7月15日). 2017年10月7日閲覧。