夜上海
夜上海 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 夜上海 |
簡体字: | 夜上海 |
拼音: | Yè shàng hǎi |
注音符号: | ㄧㄝˋ ㄕㄤˋ ㄏㄞˇ |
発音: | イェーシャンハイ |
日本語読み: | よるシャンハイ |
英文: | NIGHT LIFE IN SHANGHAI |
「夜上海」(よるシャンハイ、イェシャンハイ、拼音: )は、1946年発表の中国の楽曲である。周璇が創唱した。
概要
[編集]本作は20世紀の上海外灘で最も知られた楽曲の一つで、范煙橋[1]が作詞、陳枚(陳歌辛)が作曲し、周璇が歌唱したものである。英題は “NIGHT LIFE IN SHANGHAI” との翻訳表記がなされている[2]。
本作は1946年の映画『長相思』の挿入歌として制作された。濃厚なジャズの風格があり、ラッパの音が高らかに響き、華やかな上海の夜をイメージさせるようなリズムカルなサウンドが繰り広げられ、途中にはブギが挾み込まれる斬新でモダンな構成になっており[3]、当時の上海という国際的大都会のムードが漂っている。その後、羅文によって翻訳され歌われたこともあるなどして現代でも歌い継がれている人気作である[4]。
本作は1989年に広東語バージョンに改編され、陳松伶が歌唱している。しかし、これ以前に本作の「鉄窓紅涙《鐵窗紅淚》」から編曲され、尹光がボーカルを担当したものもある。
内容
[編集]「眠らない街、シャンデリアが輝き、車が行き交い、歌とダンスに明け暮れる」と、不夜城である魔都・上海[5]の華やかさや賑いが歌われていくと共に[3]、「笑顔で人を迎える彼女の心の苦しみを知る者はいない、夜の生活も暮しのため、酒が人を酔わせるのではなく、人は自ら酔ってしまうもの、明け方には酔った目をして頭は朦朧としている。皆が帰れば、心は回転する車輪のよう。夜生活を思い返せば、夢から初めて目覚めたようだわ」と[3]、《歌女》の苦汁に満ちた心の内、刹那的な人生が唄われている内容である[3]。
備考
[編集]JASRACに於いては2018年現在、外国作品/出典:PJ (サブ出版者作品届) [6] /作品コード:0H6-2248-5 YE SHANG HAI /ORIGINAL/ 夜上海/原曲/ として登録[2]。「アーティスト」として周璇や柳石明、蔡琴が登録されている[2][7]。
作詞の范煙橋(FAN YAN QIAO)、作曲の林枚(LIN MEI / 陳歌辛)両者いずれもPD状態(消滅)とされている[2]。
脚注・出典
[編集]- ^ “范煙橋 (Fan Yanqiao)” (中国語). 梅楣 2018 “魂縈舊夢” 音樂會. 2018年5月28日閲覧。
- ^ a b c d JASRAC作品データベース検索サービス J-WID 検索結果
- ^ a b c d 小倉エージ、周璇「美声と “黄金の声” で咲いた中国の大スター」『上海歌謡の名花』、東芝EMI、東京・赤坂、17頁、1995年5月31日。TOCP-8572。「監修:中村とうよう」
- ^ “周璇:給你一个真実的《花様年華》” [周璇:あなたに真実の『花様年華(花のような青春)』を捧げる。] (中国語). 新浪网 (2001年3月12日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月26日閲覧。
- ^ 上海は「魔都」あるいは「東洋のパリ」とも呼ばれ、ナイトクラブ・ショービジネスが繁栄した。
- ^ 音楽出版者が全世界の地域について単独でその活動を行うことは難しいことから、特定地域の出版者と、その地域についての利用開発やプロモーションを任せる契約を結ぶことがある。この場合、作詞者・作曲者から直接権利を取得した音楽出版者はOP(Original Publisher)と呼称し、OPと契約を結び特定地域についての活動を任せられた音楽出版者はSP(Sub Publisher)と呼称する。
- ^ 周璇については “璇” が一般の日本語オペレーティングシステムでは表示不可能とされるため “周 セン” と便宜的に登録。