夢みるように眠りたい
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『夢みるように眠りたい』(ゆめみるようにねむりたい)は1986年の映像探偵社製作、シネセゾン配給の日本映画。上映時間84分[1]。
当時、無名だった林海象が、モノクロ、サイレント[注釈 1]の手法を用いて撮った昭和30年代頃の浅草を舞台にしたミステリー。林本人の談では、最終的な製作費は700万円程度であったという[2]。佐野史郎の初主演映画でもある[3]。
2020年にデジタルリマスター版が完成、その後全国の劇場で上映された[1]。
あらすじ
[編集]私立探偵の魚塚は、月島桜という老女から、執事・松之助を通して、誘拐された娘、桔梗を探してほしいという依頼を受ける。浅草の町を調査するうち、次々と仕掛けられた謎を解いていく魚塚。やがてこの事件は、未完に終ったサイレント映画『永遠の謎』のストーリーにそって展開し、魚塚は、娘を探しているのではなく『永遠の謎』のラスト・シーンを追っていることに気づく。この映画は日本で初めてほんものの女優が主演したものだったが、警視庁の検閲に妨害され、ラストシーンの撮影が出来ず、葬り去られたものだった。魚塚が月島桜の家を訪ねると、失われたラストシーンのためのお膳立てがなされていた。
キャスト
[編集]- 魚塚…佐野史郎
- 月島桔梗…佳村萠
- 月島桜…深水藤子
- 松之助…吉田義夫
- 小林…大竹浩二
- 赤柿独楽天…松田春翠
- Mパテー商会・手品師…大泉滉、あがた森魚、小篠一成
- 片岡兄弟…中本恒夫、中本龍夫
- 回転屋…十貫寺梅軒
- 駄菓子屋…遠藤賢司
- 櫛屋…草島競子
- 卵屋…若井恵理子
- 電気館木戸番…剛州
- 悪漢…渡辺哲、木澤雅博、登日隆盛
- 芸人…石渡明廣、安保由夫、澤登翠、梅津和時
- 警官…森太津弥
- 侍…杉本敏一、加茂克信
- 楽隊…福原一臣、里村孝雄、伊藤イサム、高松正行
スタッフ
[編集]備考
[編集]ラストシーンのロケセットは、映画『メカゴジラの逆襲』(1975年)で真船博士の研究室としても使われていた場所であり、ゴジラファンである佐野は奇縁を感じたと述べている[3]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ただし効果音と音楽、弁士の声などの作品主題の主要な要素に関わる部分には音声が入る。
出典
[編集]- ^ a b “夢みるように眠りたい”. g-film.net. 2024年8月5日閲覧。
- ^ “シアター芸術概論綱要 Vol.01“映画監督 林海象” Produced by theatre tokyo”. Mastered (2013年4月12日). 2024年8月5日閲覧。
- ^ a b 「スペシャルインタビュー 宝田明×佐野史郎」『別冊映画秘宝 初代ゴジラ研究読本』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2014年8月24日、58 - 65頁。ISBN 978-4-8003-0452-0。