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大久保孝治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大久保 孝治おおくぼ たかじ
人物情報
生誕 (1954-04-11) 1954年4月11日(70歳)
東京都大田区蒲田
国籍 日本の旗 日本
学問
研究分野 ライフストーリー研究
清水幾太郎研究
研究機関 早稲田大学
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大久保 孝治(おおくぼ たかじ、1954年(昭和29年)4月11日- )は、日本社会学者早稲田大学文化構想学部教授[1]。専門は、ライフストーリー研究・清水幾太郎研究。ライフコース論、日常生活論、社交論の研究家[2]

来歴

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東京都大田区蒲田出身。東京都立小山台高等学校卒業。早稲田大学第一文学部人文専修卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士・博士課程(社会学専攻)を経て、早稲田大学助手、放送大学助教授、早稲田大学助教授から、早稲田大学文化構想学部教授。

以下の大学の非常勤講師を歴任。東洋大学文教大学流通経済大学武蔵大学聖心女子大学慶応義塾大学お茶の水女子大学[2]

研究

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専門はライフストーリー研究・清水幾太郎研究。現代社会では、個人のあり方が多元化し、個人と個人の関係は部分的なものになっている。この状況は個人と集団との関係の希薄化やパーソナル・メディアの普及などの進展によって、個人に自由と不安をもたらし、社会に流動性と不均衡をもたらすものである。大久保はこのような個人と社会の「明と暗」の両方に目を向けながら、この時代を生き抜いていくための方法論について考えている。現代人の日常生活の場面をフィールドにして、そこで繰り広げられる人々の相互作用(コミュニケーション)のあり方を観察し、社会学的な概念や理論によって説明している。

大久保はとくに近代社会の変動に伴う「人生の物語(生き方についての社会規範)」の変容に関心を持っている。清水幾太郎研究では、彼は清水幾太郎の戦略的な概念としての庶民の「匿名の思想」に注目する。清水は西洋市民社会で理想化された「個人」に寄ってたつ進歩的文化人を批判するが、その基礎に、「庶民」というものの日常生活思想を置いていたとする[3]

大久保はこのような庶民の活動としての「社交」にも注目している。主要な著作に、『ライフストーリー分析』『日常生活の社会学』(共に学文社)、『変容する人生』(コロナ社)、『きみたちの今いる場所』(数研出版)、『生活学入門』『ライフコース論』(放送大学教育振興会)などがある。

主な著書

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  • 『ライフコース論』大久保孝治, 嶋崎尚子 編著 放送大学教育振興会 1995.3
  • 『生活学入門 : 日常生活の探究』大久保孝治, 嶋崎尚子 編著 放送大学教育振興会 1998.3
  • 『きみたちの今いる場所』大久保孝治 著 数研 2000.4
  • 『現代家族におけるサポート関係と高齢者介護』石原邦雄, 大久保孝治編 日本家族社会学会全国家族調査 (NFR) 研究会 2001.9
  • 『変容する人生 : ライフコースにおける出会いと別れ』大久保孝治 編著 コロナ社 2001.4
  • 『コーホート比較による戦後日本の家族変動の研究』熊谷苑子, 大久保孝治編 日本家族社会学会・全国家族調査(NFRJ)委員会 2005.5
  • 『日常生活の社会学』大久保孝治 著 学文社 2008.3
  • 『ライフストーリー分析 : 質的調査入門』大久保孝治 著 学文社 2009.9
  • 『日常生活の探究 : ライフスタイルの社会学』大久保孝治 著 左右社 2013.6
  • 『変容する社会と社会学』岩上真珠, 池岡義孝, 大久保孝治 編著 学文社 2017.2

主な論文

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脚注

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  1. ^ 読売新聞オンライン記事[1]
  2. ^ a b 早稲田大学”. www.f.waseda.jp. 2024年2月6日閲覧。
  3. ^ 『清水幾太郎の覇権と忘却−メディアと知識人』竹内洋著 中公文庫 2018 p.341

外部リンク

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