大曲駒村
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大曲 駒村(おおまがり くそん、1882年10月8日[1] - 1943年3月24日)は、日本の美術評論家、川柳研究家。本名・省三[2]。
略伝
[編集]福島県相馬郡小高町(現・南相馬市)に生まれる[2]。1892年、小高小学校を卒業し[2]、福島県尋常中学校(現福島県立安積高等学校)へ入学するも病気退学[2]。1900年、小高銀行に就職[2]。1901年、友人の鈴木余生と「渋茶会」を結成し、俳句を始める[2]。1906年、余生が死ぬと新たに「浮舟会」を結成した[2]。駒村は小高俳壇草創期のリーダーであった[2]。1911年、福島県に関連する句を選び出した『雙巌集』を刊行[2]。
1917年、小高銀行が倒産して失職する[2]。後に山八銀行仙台支店に勤務し、福島支店長代理、営業部長に転じる。この頃、自選句集『枯檜庵句集』を刊行[2]。1921年上京して安田銀行浅草支店長に就くが、1923年関東大震災に遭遇する[2]。当時の惨状をルポルタージュ『東京灰燼記』として刊行した[2]。のち安田貯蓄銀行田島町支店主任から大崎支店長となる。1926年2月に辞職後、『浮世絵志』を主宰[3]。同年『誹風末摘花通解』を刊行し[2]、古川柳を研究する[4]。1939年、『川柳辞典』第1巻を配本する[2]。
著書
[編集]- 『東京灰燼記』東北印刷出版部 1923 - 『東京灰燼記 関東大震火災』中公文庫(1981)
- 『川柳岡場所考』書物展望社 1938
- 『川柳辞彙』全16巻 川柳辞彙刊行会 1939-
- 『浮世絵類考』校 曲肱書店 1941
- 『川柳大辞典』2巻 編 日文社 1955
- 『定本末摘花通解』富士崎放江共編著 岡田甫増補 書痴往来社 1956-1958
- 『川柳大辞典』編著 高橋書店 1962
脚注
[編集]- ^ 『明治大正文学美術人名辞書』(立川文明堂、1926年)p.147
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 小高観光協会|福島県南相馬市. “小高観光協会|福島県南相馬市”. odaka-kanko.jp. 2021年12月7日閲覧。
- ^ “大曲駒村 :: 東文研アーカイブデータベース”. www.tobunken.go.jp. 2021年12月7日閲覧。
- ^ 斎藤昌三『書物展望 通巻143号』書物展望社、1943年、p.84頁。