大村彦次郎
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大村 彦次郎(おおむら ひこじろう、1933年9月27日[1] - 2019年8月30日[2])は、日本の編集者、文芸評論家。東京府出身。
経歴
[編集]東京市茅場町生まれ。日本橋区に育つ。1952年、早稲田大学政治経済学部入学。『早稲田学報』編集部で記者を経験。編集部の1年先輩に高井有一、1年後輩に長部日出雄がいた[3]。文学部国文科に学士入学し、1959年に卒業し、学部長だった谷崎精二の紹介で講談社に入社。
『婦人倶楽部』編集部から出発し、『小説現代』編集長(1969年 - [4])、『群像』編集長(1973年 - [5])。同社文芸出版部長、1980年から[4]文芸局長、1983年から[4]取締役文芸局長を歴任[5]。1991年退職[4]。
在社中は、野坂昭如、井上ひさし、長部日出雄、村上龍、村上春樹などを文壇デビューさせ、池波正太郎『仕掛人・藤枝梅安』、笹沢左保『木枯し紋次郎』などを企画し成功させた。
のち講談社顧問、短歌研究社社長(1988年 - 2000年[6])に就いた。1987年、日本ペンクラブ理事[6]。
1999年『文壇栄華物語』で第18回新田次郎文学賞受賞。2006年『時代小説盛衰史』で、第41回長谷川伸賞ならびに第19回大衆文学研究賞を受賞。
2019年8月30日、下咽頭がんのため死去[7]。85歳没[2]。
著書
[編集]- 『文壇うたかた物語』(筑摩書房、1995 / ちくま文庫、2007)
- 『文壇栄華物語』(筑摩書房、1998 / ちくま文庫、2009)
- 『文壇挽歌物語』(筑摩書房、2001 / ちくま文庫、2011)
- 『ある文藝編集者の一生』(筑摩書房、2002)- 楢崎勤の評伝
- 『文壇さきがけ物語 ある文藝編集者の一生』(ちくま文庫、2013)
- 『文士の生きかた』(ちくま新書、2003)- 十三名の列伝
- 『時代小説盛衰史』(筑摩書房、2005 / ちくま文庫(上・下)、2012)
- 『文士のいる風景』(ちくま文庫、2006) - 文庫書き下ろし、短編百話
- 『万太郎 松太郎 正太郎—東京生まれの文人たち』(筑摩書房、2007)
- 『東京の文人たち』(ちくま文庫、2009)- 文庫書き下ろし、短編百話
- 『荷風 百閒 夏彦がいた—昭和文人あの日この日』(筑摩書房、2010)- 短編三百余話