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大阪国際音楽コンクール

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大阪国際音楽コンクール(おおさかこくさいおんがくコンクール、英称the Osaka International Music Competition)は、大阪府大阪市において2000年平成12年)から毎年に行われているコンクール

概要

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ピアノや管楽器、弦楽器など、多数のジャンルを網羅した総合音楽コンクール。年齢上限が無く[1]、民族楽器、アマチュアなど珍しいジャンルの部門も存在しているのが特徴[2]

元ピアニストの北野蓉子により創設。北野は神戸女学院大学音楽科出身で、結婚後も演奏を続けていたが、腱鞘炎により演奏を断念。その際、夫と若い人を育てる側に回り、若手を海外に出すための国際コンクールを開く事を話し合っていた[3]

その後、夫はがんにより逝去。子供が中学校に進学し、育児が落ち着いたのを契機に、夫からの遺産や実家からの借金などを手元に2000年に第一回のコンクールを開催[3][4]。音楽コンクールは自治体や大手メディアによって開催されるものが多く、組織に属さない音楽家が開催するコンクールは珍しいとされる[4]。「大阪」の名を冠したソリストのコンクールは初めてという事もあり、一回目のコンクールには延べ600人が参加した[4]。初めのうちは大幅な赤字も出し、批判の目も多かったが、ピアニストの中沖玲子やフランスの音楽教師、ジェルメーヌ・ムニエ(故人)が審査に参加するようになった頃から支援が広がるようになった[4]

2009年に創設10周年。この頃にはスタート時のピアノ、弦楽器、管楽器、声楽の4部門から民族楽器やアマチュア部門などが加わり、計18部門まで拡大している[3]。また地区大会も国内13ヶ所に加え、パリウィーンハンブルクなど海外6ヶ所に拡大し、参加国は20ヶ国、参加者は延べ1500人となっている[3]

脚注

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  1. ^ 「大阪音コン、中国予選への出場者を募集--ピアノと声楽部門 /山口」.『毎日新聞(山口)』.2002年3月29日付朝刊、26面。
  2. ^ 「無機質な音楽、危機感広がる――クラシック音楽、響け臨場感・人間味(文化)」.『日本経済新聞』.2005年11月12日付朝刊、36面。
  3. ^ a b c d 「大阪国際音楽コンクール:10周年 創設者の北野蓉子に聞く」.『毎日新聞』.2009年7月7日付夕刊、9面。
  4. ^ a b c d 「手作りの国際コンクール(芸文余話)」.『日本経済新聞』.2006年9月30日付夕刊、14面。

外部リンク

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