大館大火
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大館市は昭和以降5回の大火に見舞われているが[1]、昭和期の最大の被害となった1956年(昭和31年)8月18日の大火を指すことが多い。
歴代の大火
[編集]- 1934年(昭和9年)9月5日 - 北秋田郡大館町弁天町から出火した。約120戸[1][2](町住家 100 戸、非住家 43 棟[3])が焼失。
- 1953年(昭和28年)4月29日 - 大館市馬喰町から出火し、南南西風速15メートルの風にあおられて焼失範囲を拡大させた[1]。公立大館病院・郵便局・電話局など官公庁のほか、住宅137棟が焼失[1][2]。損害額約5億9000万円[1]。
- 1955年(昭和30年)5月3日 - 大館市御成町1丁目から出火し、風速13メートルの風にあおられて焼失範囲を拡大させた[1]。国鉄大館駅や駅前一帯の中心街など598棟が焼失[1][2]。損害額約7億1000万円[1]。
- 1956年(昭和31年)8月18日 - 後述。
- 1968年(昭和43年)10月12日 - 大館市御成町2丁目から出火し、風速7メートルの風にあおられて焼失範囲を拡大させた[1]。計290棟(住家216戸、非住家74棟[1])、計37,790m2を焼失した[3]。死傷者は1人もなかった[1]。
1956年の大火
[編集]大館大火(1956年) | |
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現場 | 日本・秋田県大館市 |
発生日 |
1956年(昭和31年)8月18日 23時45分頃 |
類焼面積 | 15万6,984平方メートル |
死者 | 0人 |
負傷者 | 16人 |
火災の発生
[編集]1956年(昭和31年)8月18日23時45分頃、火災が発生した[4]。出火元は東大館駅前の旅館である。煙草の火の不始末が出火の原因だとされている[5][6]。
火災の拡大
[編集]昭和31年台風第9号通過後のフェーン現象による強風の影響により火は瞬く間に燃え広がり、被害が拡大した[4]。戦後3度目となる大火であった[7]。
火は15万6,984平方メートルに及ぶ敷地を焼き、火災の発生から約6時間後に鎮火した。
被害
[編集]中心市街地の大町一帯など全市街の約4分の1にあたる1,321戸が焼失、負傷者16人、損害額約40億円に達した[6]。
戦後の日本における主要な大火
[編集]1947年飯田大火(長野県飯田市) | 4月20日48.2万m2 |
1952年鳥取大火(鳥取県鳥取市) | 4月17日44.9万m2 |
1954年岩内大火(北海道岩内町) | 9月26日32.1万m2 |
1955年10月新潟大火(新潟県新潟市) | 1日21.4万m2 |
1949年能代大火(秋田県能代市) | 2月20日21.0万m2 |
1956年魚津大火(富山県魚津市) | 9月10日17.6万m2 |
1956年 | 8月18日 大館大火(秋田県大館市)15.7万m2 |
1976年10月29日 酒田大火(山形県酒田市) | 15.2万m2 |
1950年熱海大火(静岡県熱海市) | 4月13日14.2万m2 |
1946年村松大火(新潟県村松町) | 5月 8日13.5万m2 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k 「火魔4度襲う」『広報大館』1968年11月1日号、表紙
- ^ a b c 近代の大館2 大館市役所
- ^ a b 大館市史に載る30戸以上(推測も含む)の焼失火災年表 大館市
- ^ a b “大館大火(1956年8月18日) | 災害カレンダー”. Yahoo!天気・災害. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “秋田の消防”. shoubou-akita.or.jp. 2020年4月9日閲覧。
- ^ a b “今日は何の日 8月18日”. 2020年4月9日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “毎日世界ニュース 261 大館にまたも大火 秋田”. 放送ライブラリ公式ページ. 2020年4月9日閲覧。