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天野漂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

天野漂 プロフィール

  • 初出作品月華の剣士
  • 流派:我流喧嘩矢倉
  • 生年月日天保6年4月14日
  • 身長:6尺
  • 体重:20貫目
  • 武器銘:木刀「男前」(仕込みドス)
  • 好きなもの:酒と女と喧嘩
  • 嫌いなもの:風流を解さない野郎
  • 大切なもの:と金の煙草入れ
  • 趣味将棋博打
  • シンボルアイテムと金
  • 年齢: 
    • 28歳(『一幕』)
    • 29歳(『二幕』)
  • 利き腕:左利き
  • 家族構成:不明
  • キャッチコピー:江戸の喧嘩桜
  • 関連キャラクター高嶺響

天野 漂(あまの ひょう)はSNK対戦型格闘ゲーム幕末浪漫 月華の剣士』シリーズに登場する架空の人物。声優大塚明夫

キャラクター設定

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風流を心から愛する男。酒と女と喧嘩三昧の生活をしているが、遊女や知人からの人気は高い。前髪を鶏冠のように立てて、腰付近まで伸ばして結んだ長髪に、桜の花びらの模様を随所に散らした桃色の浴衣を着ており、はだけるように一部の素肌を晒している。

仕込み刀を持ち歩く遊び人だが、よほどのことがない限り、仕込み刀は木刀として使っている。第二幕『月に咲く華、散りゆく花』(以下『二幕』と表記)では、「力」で新たに加わった防御不可斬りを出すと、この刀による攻撃を行う。

遊び人という身分のおかげか、交友関係は広く、高嶺響の父・源蔵とも親交があった。仕込み刀も彼に打ってもらったものであり、天野はこの刀を「男前」と名付けた。

『一幕』では、神木に咲く万年桜がどんどん散り始めるのを見た天野が、「どこかで風流を解さない者が策動している」と考えて、「喧嘩」をしに動き出す。女性キャラクターのに対しては、「大した器量だ」などと気に入った様子を見せたり、暁武蔵に対しては「いい腕をしている」と、強さを認めている。ただ、自由と風流を何より愛する己の気風からか、生真面目な鷲塚慶一郎に対しては、その性格を揶揄する台詞を述べ、己の美学にこだわる嘉神慎之介に対しては、その服装や口調に対して激しく嫌悪する様子を見せている。

第二幕『月に咲く華、散りゆく花』(以下『二幕』と表記)では、「男前」を抜いた際に、切れ味が落ちていることに気付いた天野が源蔵の元を訪ねるも、源蔵はこの世におらず、響も姿を消していた。天野は彼女を探す旅に出る。

倒される際に遊女の名を叫ぶ(あるいは呟く)が、その数は全部で10を超える。

『一幕』、『二幕』ともにエンディングには選択肢が存在し、選んだ方によって展開が変化する。『二幕』のエンディングでは、インストラクションカードには載っていない「超挑発」のコマンドを教えてくれたり、『月華』のウェブサイトURIを紹介する。

モデルは普段は仕込み杖を引き抜かない、遊び人の風貌、女好きから漫画『浮浪雲』の雲。

ゲーム上の特徴

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豪快だが、大振りで隙の大きい技が多い。反面、持ち技はどれも高威力である。

通常技の立ち強斬りには2種類あり、レバーニュートラルで出すと、攻撃がすばやく出る代わりに技後の隙が大きくなる。レバーを相手と反対方向に入れながら出すと、出が遅くなる代わりに技後の隙がほぼ皆無になる。なお、ジャンプ強斬りは、空振りしたりガードされると着地時に隙ができる。

突進技の「雀刺し」は天野の生命線ともいえる必殺技で、地上の相手に当てて超奥義で昇華させるのが基本。連殺斬は、強斬りのリーチが短いために当てづらく、立ち状態で弱斬りを連打し過ぎると「居飛車穴熊」が暴発し、さらに『技』では攻撃力の低さも影響するため、他のキャラクターと比べて使いづらくなっている。如何にして隙を見せずに動くか、高威力の技を如何にして当てるか、プレイヤーのセンスが問われるキャラクターである。

技の解説

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技の名前は将棋をモチーフにしたものがほとんどである。

通常技

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操作 立ち しゃがみ ジャンプ 立ち(素手) しゃがみ(素手) ジャンプ(素手)
弱斬り 打ち下ろし 払い抜き 振り抜き 顔面入れ 裏拳入れ 顔面入れ
強斬り 本気!打ち下ろし 本気!払い上げ 本気!振り下ろし 本気!顔面入れ 隠し玉!顎入れ 本気!顔面入れ
蹴り すね蹴り 足蹴り 顔蹴り 本気!腹蹴り 本気!転ばし 顔蹴り
弾き 先手・上段 先手・下段
ダッシュ攻撃 本気!めくり上げ 本気!転ばし
弾き後攻撃 隠し玉!水月入れ
打ち上げ斬り 禁じ手!!鳩尾
防御不可斬り 禁じ手!!抜き身

投げ技・特殊技

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誘い飛車
通常投げ。相手の体を片手で掴んで反対側に引き寄せ、足を真っ直ぐに伸ばして蹴り飛ばす。相手は画面端に叩き付けられてからうつ伏せダウンする。追い討ち攻撃の「止め!」を確実に決めることができる。なお、この投げを決めた時に天野も(相手側の)画面端付近まで接近していれば「桂馬の高上がり」で追撃することが可能。また、入力をする際レバーを後ろ方向に入れておけば正面に投げることができる。
止め!
ダウン中の相手に対する追い討ち攻撃で、倒れた相手の体の上に木刀を突き立てる。追い討ち攻撃の中でも威力はかなり高い。また、なぜか必殺技でのキャンセルや、ボタンを押し続けることで溜めることが可能(溜めることで威力が上昇するといった恩典は無い)。
禁じ手!!鳩尾
『一幕』での中段攻撃および『二幕』の打ち上げ攻撃。木刀を持ったままの手でアッパーカットの様に突き上げる。リーチは短く、連殺斬から出すと空振ることも少なくない。
禁じ手!!抜き身
『二幕』にて追加された防御不可斬り。体を後方に引いて刀を上方に構えてから、前方に大きく踏み込んで下から白刃を抜いて振り上げる。防御不可斬りであるために攻撃判定発生までには時間がかかるが、技のリーチはかなり長く、ジャンプで避けようとするのは見た目以上に困難。威力も大きいので、性能は高い。天野の技の中では、唯一「斬殺」(相手の体が切断される)が発生する技でもある。

奥義(必殺技)

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雀刺し
木刀を腰に構えて一直線に突進し、地上の相手の腹部に刀を突き刺すように叩き込む。食らった相手は前にめり込むように倒れてうつ伏せにダウンする。攻撃判定の発生が早く、弱強ともに、通常技をキャンセルして出せば連続技になる。空中の相手に攻撃が当たった場合は、わずかなダメージを与えて吹き飛びダウンさせるのみ。昇華対応技。
地上の相手に決めれば、追い討ち攻撃の「止め!」も確実に決めることができる。ゲージがあれば、昇華して超奥義の「盤上此の一手! “と金”」につなげることが可能。天野の命とも言える技である。
居飛車穴熊(九手詰め)
木刀を連続で振り回して相手を殴り付け、最後に立ち強斬り「本気(まじ)!打ち下ろし」で止めを刺す。なお、しゃがみ状態からはこの技は出ることはない。技の出が早く、弱斬りをキャンセルせずとも連続でつながるが、間合いが離れ過ぎていると「本気(まじ)!打ち下ろし」が空振りする。
『一幕』では素手状態でも出すことができ、この場合の技名は「居飛車穴熊 三手詰め」となる。
穴熊のふんどし脱ぎ
「居飛車穴熊」から刀を回転させて構えて、片手で横突きにする。食らった相手は横に吹き飛んでダウンする。攻撃中に無敵時間があり、攻撃はしゃがみガード不可。
必至
木刀を片手に大きく振りかぶり、勢い良く振り下ろす。入力時にボタンを押しっぱなしにすることで溜めが可能で、最大まで溜めると後述の「必至〜詰み!」に変化する。ヒット効果は、地上の相手にはのけぞりで、空中の相手に当てると吹き飛ぶのみ。ヒットかガードさせれば隙は小さいが、空振りした場合は大きな隙が生じる。技(必至)を入力した際に振りかぶるまでにも隙がある。
必至〜詰み!
必至を入力してボタンを押し続けると、構えた状態で天野は溜めを始める。溜めは3段階あり、最大まで溜めると振り下ろしの攻撃判定が大きくなり、威力の上昇に加えて、ヒットさせた相手を気絶させる。対人戦で最大まで溜めるのは至難の業。
必至〜騙し
木刀を振りかぶっている状態から、攻撃をやめて通常の状態に戻る。『二幕』で追加された。
高飛車
相手を挑発するような台詞とともに体を前方に突き出す。この時に、下段判定の攻撃および飛び道具以外の攻撃を受けると、相手の背後にすばやく移動して木刀による一撃を叩き込む。食らった相手はよろめき、無防備状態になる。このよろめきはレバガチャで回復できるが、技が決まることで天野を有利な状況にすることができる。
技の性質は、『餓狼伝説』シリーズや『KOF』シリーズに登場する山崎竜二の必殺技「サドマゾ」に近い。
将棋倒し
相手に掴みかかり、頭突きを連続で3発叩き込む。相手を画面端に追い詰めた状態で決めれば、「止め!」による追い討ちを決めることができる。通常技からキャンセルで連続技になり、相手のガードを崩す手段としても有効。空振り時は失敗ポーズを取るが、通常投げの「誘い飛車」よりも隙が大きい。
桂馬の高上がり
片腕を勢い良く振り上げながら前進する。攻撃は多段ヒットし、空中の相手に対しても、低空であれば全段ヒットする。攻撃判定が強く、対空迎撃や連続技に使用可能。飛び道具をはね返すこともできる。
風車
『二幕』で追加された技で、半身を露出させながら、携帯している酒瓶を振り回す。連続技には組み込めず、ガードされた時の隙も大きい。ヒット時は相手をよろけさせるが、「高飛車」の時と同様に回復が可能。よろけている最中に再度この技を当てると、相手は垂直に吹き飛んでダウンする。
超挑発
『二幕』で追加された技で、酒を飲む。酒を飲み終えると硬体術状態になり、相手の攻撃を食らっても怯まない。また、飲み終えるとパワーゲージの約半分が溜まる。飲み終えるまでの時間が長く、その間はやはり隙だらけとなる。

超奥義(超必殺技)

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盤上此の一手!“と金”
「必至」のように木刀を大きく振りかぶってから、大きな駒を下に叩き付けて、間欠泉のように衝撃波を発生させる。攻撃はしゃがみガード不可。「雀刺し」を昇華してこの技を出すのが基本。技の隙が大きいため、単発で使うことは少ない。最初に振りかぶるモーションは、超奥義と潜在奥義とで共通。

潜在奥義

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盤上此の一手!“飛車”
木刀を振りかぶってから、大きな「飛車」の駒を横方向に投げ付ける。「と金」と同じく、駒はしゃがみガード不可。食らった相手は高く吹き飛び、地面に叩き付けられて爆発に巻き込まれる。技後は「桂馬の高上がり」などで追い討ちが可能だが、追い討ちを当てること自体が難しい。
盤上此の一手!“角行”
大きな「角行」の駒を斜め上に投げ付ける。これら3種の「盤上此の一手!」は、ボタンを押し続けることで発動を遅らせることが可能。

乱舞奥義

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たこ金
『二幕』での乱舞奥義。刹那と同じくパワータイプである。