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安川雄一郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

安川 雄一郎(やすかわ ゆういちろう、1967年 - 2023年)は、日本生物学者爬虫類[1]、特にカメ類の系統分類、進化、外来種問題、飼育下繁殖などを専門とする[2][3]

東京都出身[4]駒場東邦高等学校を経て、京都大学理学部を卒業後、同大学院理学研究科博士課程(動物学専攻)を修了した。京都にいた頃は魚類の研究を専攻していたが、大学卒業後の進路で悩んでいたところに千石正一から爬虫類の研究を勧められ、卒業研究からカメの研究に変更した。その後、京都から沖縄に移り、琉球大学にて院生としてカメの研究に携わる[5]1997年、「ヤマガメ亜科の系統分類学的研究」により、京都大学から博士(理学)の学位を取得した[6][7]

2004年特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法(外来生物法)の制定に際しては、中央環境審議会野生生物部会移入種対策小委員会に参加した[8][9]。これに関連し、2005年には、外来種の淡水性カメ類が日本に定着する可能性を主張している[10]

長く沖縄に居住し、琉球大学非常勤講師[8][9]や、高田榮一が創設した高田爬虫類研究所の沖縄分室非常勤研究員[2][11]を務める。2000年以降は、爬虫・両生類情報誌『クリーパー』の創刊号からカメの記事を寄稿しており、メインライターと編集委員を兼任している[3][12][13]

カメの研究者としての肩書き以外に、ヒョウモントカゲモドキボールパイソンブリーダーという顔も持っている。動物取扱業の屋号ヤマガメ属の学名に由来する「GEOEMYDA」で、ダイオライトという名称のヒョウモントカゲモドキの品種(モルフ)を作出した[14]。そのほかに、トウガラシの栽培も行っている[3]

出典

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  1. ^ 脊椎動物の進化【共訳者一覧】”. 築地書館. 2012年7月29日閲覧。
  2. ^ a b 外国からやってきた生き物たち かめ編” (PDF). 茅ヶ崎寒川獣医師会. 2012年7月29日閲覧。
  3. ^ a b c 冨水明 2013, p. 43.
  4. ^ とんぶり市、飼育相談会!”. ぶりくら (2011年10月18日). 2012年7月29日閲覧。
  5. ^ 冨水明 2013, p. 44.
  6. ^ 安川雄一郎『ヤマガメ亜科の系統分類学的研究京都大学〈博士論文(甲第6700号)〉、授与年月日:平成9年3月24日。NAID 500000144171https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000308485-00 
  7. ^ ヤマガメ亜科の系統分類学的研究”. Kyoto University Research Information Repository. 2016年4月27日閲覧。
  8. ^ a b 中央環境審議会・野生生物部会・移入種対策小委員会・会議・第4回”. 国立環境研究所. 2012年7月29日閲覧。
  9. ^ a b 両生類・爬虫類関連情報 Part4 両爬専門家会合開始!”. 星野一三雄 (2004年11月23日). 2012年7月29日閲覧。
  10. ^ 安川雄一郎「今後日本国内に定着するおそれの高い淡水性カメ類について (特集:外来種問題)」『爬虫両棲類学会報』第2号、日本爬虫両棲類学会、2005年、155-163頁。 NAID 40007149224
  11. ^ 日本爬虫両棲類学会 第46回大会プログラム” (PDF). 日本爬虫両棲類学会. 2012年7月29日閲覧。
  12. ^ バックナンバー紹介”. クリーパー. 2012年7月29日閲覧。
  13. ^ 両生類・爬虫類関連情報 クリーパーNo.45レビュー!”. 星野一三雄 (2009年1月7日). 2012年7月29日閲覧。
  14. ^ 冨水明 2013, p. 42-43.

参考文献

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  • 冨水明「ビバガ TALK-STAGE」『ビバリウムガイド』第62巻、エムピージェー、2013年7月29日、42-45頁。