安西崇
あんざい たかし 安西 崇 | |
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国籍 | 日本人 |
別名 | 安西先生 |
職業 | ゲームクリエイター |
雇用者 | スクウェア・エニックス |
安西 崇(あんざい たかし)は、日本のゲームクリエイター。2022年現在、スクウェア・エニックス所属。
概要
[編集]光栄(現在のコーエーテクモゲームス)入社後、『信長の野望 Internet』 をはじめ、オンラインゲームのディレクターを多数手がける。その後坂口博信に請われて旧スクウェアに移籍。「ドラクエのオンラインゲーム」(後述の製品とはまったくの別物)を作っていたが諸事情でお蔵入りしてしまい、坂口から放置されてしまったため嫌気が差し、スクウェアを退社。その後東京拠点を立ち上げるというカプコンに移籍し、人集めに奔走するも、方針変更で閉鎖となってしまって退社を余儀なくされた。やむなく再びスクウェア・エニックスとなった古巣の扉を叩くが、その時面接した齊藤陽介に「ドラゴンクエストのオンラインを作る」と言われて驚いたという。そうして後に『ドラゴンクエストX オンライン』となるプロジェクトに携わるようになった[1]。
『DQX』では主にバトルを担当していたが、2013年12月の体制変更でチーフプランナーに昇格。2017年11月に再び体制変更によりディレクターに昇格。
また、2024年11月2日にニコニコ生放送・YouTubeで放送されたドラゴンクエストX 秋祭り2024にて、ドラゴンクエストXにおける実質的なプロデューサー職である「ショーランナー」に昇格・ディレクターと兼任することが発表された[2][3]
人物
[編集]あだ名は「安西先生」。元ネタはSLAM DUNKの安西光義から。
『DQX』では「ジャンプ」の仕様を死守したというエピソードがある。他の開発者からは、ボタン数やハードスペックの都合上から「ジャンプを削ろう」という意見が多数出たのだが、以下のように述べて仕様として残した。
いや、ジャンプって大事じゃないですか(笑)。「エバークエスト」あたりを遊んでいた方なら分かってもらえると思うんですが、嬉しいときになんとなくジャンプして走り回ったり、敵から逃げたりするときにもジャンプしながら走ったり。あの感覚を「ドラゴンクエストX」にも盛り込みたいと考えていたんですよ。それに個人的に「ドラゴンクエストVIII」を遊んだとき、ジャンプが出来なかったのがもの凄く不満で。だから、自分が作るからには絶対にジャンプは入れたいと思っていて。ジャンプって、実は開発コストがもの凄く高くつくものなんですよ。なぜなら、ジャンプはほとんどのモーションから派生できるアクションですし、ジャンプがあることによって、マップの検証やデバッグなんかも大変になりますから。さらにいえば、メモリの容量も結構食うもんだから、何かを削らなきゃいけないって場合は、大抵「じゃあ、ジャンプ削ろうよ」って話になって。
「これ、ゲームとして必要なんですか?」って言われるんですけど、「うーん……必要!」って感じで(苦笑)
そうなんです。だから「なんでそんなものにボタン一つ使っちゃうんですか」とか言われると、論理的に説明できないので、ほんと返す言葉もないんですよ。プランナーだけじゃなくて、ワールド班やモーション班からも「ジャンプはもう止めよう」って言われてましたからね。でも、私がコントローラーを担当していたので、ひっそりとジャンプボタンを死守していました(笑) — 安西崇、MMORPGでも“ジャンプ操作”は絶対必要なんです!――チーフプランナー安西 崇氏も招いた「ドラゴンクエストX」バージョン2.1インタビュー
『DQX』のVer.6のヒロインであるユーライザがお気に入りのようで、大型アップデート情報に寄せるディレクターコメントで「ユーちゃん、マジ天使。」と述べている[4]。
作品
[編集]- 大航海時代III Costa del Sol [1](1996年)
- 維新の嵐 幕末志士伝 [1](1998年)
- 信長の野望 Internet [5](1998年)- 開発ディレクター
- 三國志 Internet[6](1999年)
- アプサラス[6](2000年) - 開発リーダー
- ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン(2012年) - バトルプランナーチーフ[7]
- ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン(2013年) - チーフプランナー[1]
- ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン(2015年) - チーフプランナー
- ドラゴンクエストX 5000年の旅路 遥かなる故郷へ オンライン(2017年) - ディレクター[8]
- ドラゴンクエストX いばらの巫女と滅びの神 オンライン(2019年) - ディレクター
- ドラゴンクエストX 天星の英雄たち オンライン(2021年) - ディレクター
- ドラゴンクエストX 未来への扉とまどろみの少女 オンライン(2024年) - ディレクター・ショーランナー兼任
出演作品
[編集]- 女流棋士の春(2016年) - 賀川貴 役[9]
脚注
[編集]- ^ a b c d “MMORPGでも“ジャンプ操作”は絶対必要なんです!――チーフプランナー安西 崇氏も招いた「ドラゴンクエストX」バージョン2.1インタビュー”. 4Gamer.net (2014年4月17日). 2017年8月9日閲覧。
- ^ スクウェア・エニックス (2024-10-24), ドラゴンクエストX 秋祭り2024 2024年11月2日閲覧。
- ^ “開発・運営チーム 新体制に関するお知らせ (2024/11/5)”. ドラゴンクエストX - 目覚めし冒険者の広場. 2024年11月5日閲覧。
- ^ “大型アップデート情報 バージョン6.1(2022/3/17 更新)”. 目覚めし冒険者の広場. スクウェア・エニックス (2022年3月17日). 2023年12月6日閲覧。
- ^ “光栄、通信対戦ゲームに本格参入を宣言「信長の野望 Internet」発表記者会見”. PC Watch. (1998年7月31日) 2017年8月8日閲覧。
- ^ a b “国産マルチプレイRPGの本命、ついに登場!! アプサラス”. PC Watch. (2000年10月2日) 2017年8月8日閲覧。
- ^ “新職業や新キャラクターシルエットの発表に会場はスーパーハイテンション状態! “ドラゴンクエストX 春祭り”2日目の模様をお届け”. 電撃オンライン (2013年3月31日). 2017年8月9日閲覧。
- ^ “「ドラゴンクエストX」、Ver.4「5000年の旅路 遥かなる故郷へ」の発売日と価格が決定”. GAME Watch. (2017年8月7日) 2017年8月9日閲覧。
- ^ “主演の香川女流三段と、イシイ監督に生インタビュー!ゲームクリエイターが仕掛ける将棋映画「女流棋士の春」、その見所は?”. 日本将棋連盟 (2016年12月15日). 2017年8月9日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Takashi Anzai (@Toraja03) - X(旧Twitter)
- ~ドラゴンクエスト10だけに10時間ぶっ通しで生放送やっちゃおうスペシャル(ベータ)豪華ゲストも沢山くるはず!?~(ニコニコ生放送)
- 本放送中のコーナー『「DQX」初期開発メンバー同窓会 ~吉Pも来るよ~』で上記経歴の大半が語られている。