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安部立郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

安部 立郎(あんべ たつろう、1886年2月6日[1][2] - 1924年2月29日[3])は、日本の図書館員郷土史家

経歴

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埼玉県川越市生まれ[1]1903年埼玉県立川越中学校卒業[1]1909年早稲田大学政治経済学科卒業[4]。 中学時代から図書館設立に努め、学生団体の学生同志会を創設すると、1906年に川越市内に同志会図書館を設立した[1]1913年には川越尋常高等小学校の図書館と合併し、私立川越図書館となり、同図書館の理事に就任した[2][5]1918年に町立川越図書館となると司書として勤務し、郷土資料の収集に努め、近世の地誌類を翻刻する川越叢書の刊行にあたった[6]。資料の収集は文献のみならず、考古資料の調査研究にもあたり、考古学会東京人類学会の会員となったほか、1919年には梅原末治の紹介により史学研究会に入会した[7]1921年に政治団体の公友会を結成し[5][8]、同会から1923年2月3日実施の川越市会議員選挙に立候補し、当選[1]。1923年頃には所沢実業学校の教員も務めた[9]

参考文献

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  • 飯野洋一「安部立郎と川越図書館」『図書館史研究(図書館史研究会編)』第7号、日外アソシエーツ、1990年、23-41頁。 
  • 大川烏堂「公友会」『丘言 川越篇・熊谷篇』常盤会事務所〈常盤叢書第2篇〉、1933年、9-17頁。全国書誌番号:47012416 
  • 加藤千香子大正デモクラシー期の地域振興論-安部立郎の思想と行動を通して」『埼玉県史研究』第24号、埼玉県、1990年、1-18頁。 
  • 川越市総務部市史編纂室 編『川越市史 第4巻(近代編)』川越市、1978年。 NCID BN01366648 
  • 川越市立中央図書館 編「私立川越図書館創立者 安部立郎」『川越に図書館が生まれて100年:2015』川越市立中央図書館、2015年、2頁。全国書誌番号:22728305 川越に図書館が生まれて100年”. 川越市立中央図書館. 2020年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月22日閲覧。
  • 小泉功「安部立郎」『川越の人物誌 第1集』川越市教育委員会、1983年、128-130頁。 
  • 無署名「会報 会員動静」『史林』第4巻第1号、史学研究会、1919年、166-167頁、NAID 120006817863 
  • 川越学事始め - ウェイバックマシン(2015年3月27日アーカイブ分)

脚注

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  1. ^ a b c d e 川越市総務部市史編纂室 1978, pp. 133–139
  2. ^ a b 川越市立中央図書館 2015
  3. ^ 埼玉県川越市 編『川越市沿革史概要』明文堂書店、1932年9月30日、58頁。NDLJP:1034443/37 
  4. ^ 田中唯一郎 編『早稲田大学校友会会員名簿 大正4年11月調』早稲田大学校友会、1915年12月24日、87頁。NDLJP:910566/46 
  5. ^ a b 加藤千香子 1990
  6. ^ 飯野洋一 1990
  7. ^ 無署名 1919
  8. ^ 大川烏堂 1933
  9. ^ 中等教科書協会 編『中等教育諸学校職員録 大正11年5月現在 第20版』中等教科書協会、1923年11月20日、213頁。NDLJP:937375/157