コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

宗麟大橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
宗麟大橋
大分川にかかる宗麟大橋 地図
基本情報
日本の旗 日本
所在地 大分市
交差物件 大分川
建設 2013年10月[1] - 2017年3月[2]
座標 北緯33度13分33秒 東経131度37分24秒 / 北緯33.22583度 東経131.62333度 / 33.22583; 131.62333
構造諸元
形式 鋼6径間連続非合成鈑桁橋
全長 349.9m[3]
30.5-36.5m
最大支間長 58.250m
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
テンプレートを表示
宗麟大橋(2018年1月)
国道10号をまたぐ万寿橋

宗麟大橋(そうりんおおはし)は、大分県大分市大分川に架かる道路橋である。大分中央幹線道路およびその一部である都市計画道路庄の原佐野線(しょうのはるさのせん)の一部を構成する。2018年(平成30年)1月14日に開通した[4]

沿革

[編集]

大分中央幹線道路は、大分駅付近連続立体交差事業に伴って進められる大分駅周辺総合整備事業によって整備されている道路で、東九州自動車道大分ICからJR九州大分駅の南側(上野の森口側)を通って大分市街地を東西に横断し、主要地方道大分県道56号中判田下郡線(都市計画道路下郡中判田線)に至る路線である。

2009年(平成21年)3月13日には、このうち国道10号元町交差点から大分川を超えて都市計画道路萩原鬼崎線までの約1kmが整備区間に指定され[5]、大分川に新たに橋が架けられることになった。大分川の国道442号明磧橋より下流には6本の橋があるが、このうち最も新しい弁天大橋でも1966年(昭和41年)に完成したものであり、大分川河口部に新たな橋が架けられるのは実に約半世紀ぶりである[4][注 1]

この橋は2013年(平成25年)10月21日に着工。2015年(平成27年)3月に下部工事が完了し、同年10月下旬から上部工事に入った[1]。橋自体は2016年度中の完成を目指し[6]2017年(平成29年)3月に完成した[2]が、工事途中で、橋の大分川左岸側たもとにある旧万寿寺跡の保護のために、この遺跡を横切る接続道路の工法を盛土から高架橋に変更した影響で、開通は2018年(平成30年)3月までに遅れる見込みとされた[7]。しかし、工事が順調に進んだため、2017年(平成29年)9月には、2018年(平成30年)1月に開通する見込みであることが明らかにされ[8]11月6日には1月14日に開通することが発表された[9]。そして、この橋は2018年(平成30年)1月14日に開通した[4]

名称

[編集]

新橋の名称は、2016年(平成28年)6月27日から8月31日まで公募され、約1,700件の応募の中から名称審査会によって以下の5案が候補として選定された[10][11]

  • 宗麟大橋(そうりんおおはし)
  • 万寿大橋(まんじゅおおはし)
  • 万寿みらい大橋(まんじゅみらいおおはし)
  • 大分川大橋(おおいたがわおおはし)
  • 大分大橋(おおいたおおはし)

このうち、宗麟大橋、万寿大橋、万寿みらい大橋は、橋のたもとに、大友義鎮(宗麟)をはじめとする大友氏の居館や旧万寿寺跡からなる大友氏遺跡があることに因むものである。これらの候補について9月23日から10月17日まで一般投票が行われた結果[10][11]、771票の投票中、最多の530票(69%)を集めた宗麟大橋に名称が決定した[12][13]

なお、大分中央幹線道路は宗麟大橋の西側で国道10号を跨ぐが、この跨道橋は地元の要望によって旧万寿寺に因んで万寿橋と名付けられている[注 2]。また、国道10号と宗麟大橋の間に位置する盛土から変更された高架橋は、当地から観音殿と墨書された花瓶が出土したことに因んで観音殿陸橋と名付けられている[15]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 明磧橋より上流で、一般道以外では、1996年(平成8年)に開通した大分自動車道(2018年に東九州自動車道に改称)が大分川を跨いでいる。
  2. ^ なお、大分駅付近の高架化前に日豊本線豊肥本線を跨いでいた国道10号の跨線橋は、万寿跨線橋という名称であった[14]

出典

[編集]
  1. ^ a b 庄の原佐野線「新大分川橋」 橋桁などに着手 - ウェイバックマシン(2015年11月14日アーカイブ分) 大分合同新聞、2015年11月14日
  2. ^ a b 橋梁事業:橋梁架設工法別実績 宗麟大橋 (PDF) 三井造船鉄構エンジニアリング
  3. ^ つながる未来へ! 地域高規格道路・大分中央幹線道路 庄の原佐野線 新大分川架橋(仮称) - ウェイバックマシン(2016年9月10日アーカイブ分) 大分県大分土木事務所
  4. ^ a b c 大分川河口部 架橋、半世紀ぶり 宗麟大橋が開通 大分合同新聞、2018年1月15日
  5. ^ 中津日田道路、庄の原佐野線 整備区間に 大分合同新聞、2009年3月14日(archive.isによるアーカイブ)
  6. ^ 大分川新橋 16年度中の完成目指す”. 2013年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月9日閲覧。 大分合同新聞、2013年10月7日
  7. ^ 大分川新架橋、開通17年度に延期 遺構保護、工法を変更”. 2016年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月11日閲覧。 大分合同新聞、2016年2月24日
  8. ^ 宗麟大橋 来年1月開通 庄の原佐野線 県が見通し 大分合同新聞、2017年9月13日
  9. ^ 庄の原佐野線 宗麟大橋1月14日開通 交通渋滞緩和に期待”. 大分合同新聞 (2017年11月6日). 2017年11月16日閲覧。
  10. ^ a b 庄の原佐野線 新大分川架橋(仮称)名称募集について (PDF) 大分県、2016年6月27日
  11. ^ a b 庄の原佐野線 ~新大分川架橋名称の『一般投票』のお知らせ~ 大分県
  12. ^ 大分川の新架橋「宗麟大橋」に 県募集、名称決まる 大分合同新聞、2016年11月9日
  13. ^ 庄の原佐野線 〜新大分川架橋(仮称)の名称決定について〜 大分県、2016年11月8日
  14. ^ 古庄通隆「大分駅周辺総合整備事業について」 九州技報 第40号、九州地方計画協会
  15. ^ 荒添陽平「地域高規格道路の整備と文化財の保護の両立」都市と交通 通巻105号 (PDF) 、日本交通計画協会