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富山地方鉄道8000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
富山地方鉄道 デ8000形電車
デ8002
基本情報
製造所 日本車輌製造
製造初年 1993年
製造数 5両
主要諸元
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 直流600 V架空電車線方式
車両定員 66人(うち座席26人)
車両重量 17.0 t
最大寸法
(長・幅・高)
13,050 × 2,490 × 3,905 mm
車体 普通鋼(全鋼製)
台車 日本車輌製造 NS-20
主電動機 かご形三相誘導電動機
東洋電機製造製 TDK-6303-A
主電動機出力 60 kW(一時間定格)
搭載数 2基 / 両
駆動方式 平行カルダン式
制御方式 GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御
制御装置 東洋電機製造製 ATR-M260-RG629D(RG629-D-M)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式直通ブレーキ(MBS-R)
備考
各諸元は『鉄道ファン』[1]、『鉄道ピクトリアル』[2]による。
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富山地方鉄道8000形電車(とやまちほうてつどう8000がたでんしゃ)は、富山地方鉄道富山軌道線(富山都心線を除く)にて運行されている[1]路面電車車両。正式な形式名はデ8000形[1][3][2]。2020年現在5両が運用中である。

概要

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富山軌道線80周年[2]と、台車強度の関係上、冷房装置の設置が困難なことから非冷房で残存していた[4]デ7000初期車(7007 - 7011)[1]の置き換えを目的に[2]1993年(平成5年)に日本車輌製造で5両(8001 - 8005)が製造された[1][2]、同年7月27日に竣工した[5]

富山市内線の新造車は、1965年(昭和40年)登場のデ7000形最終増備車(7018 - 7023)以来28年ぶりで[2]、従来車から性能・客室設備共に大きく進化した本形式は乗務員や乗客に好評をもって迎えられた[3][2]。本形式の投入により、富山市内線車両の冷房化率は100パーセントとなった[4][2]

車体

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車体デザインはデ7000形から刷新され、開放的で軽快なスタイルとなった[1]。前面窓は大型の一枚窓で、行先表示器は窓の内側に設置されている。側面窓は固定式と開閉式(上部内倒れ式)のものが混在しており、デ7000形と比較して寸法は拡大されている[1]

乗降扉は前中2扉でいずれも大型の窓を持った折り戸が採用された。乗車口である中扉は車椅子利用も考慮した、2名の並列乗車も可能な両開き式4枚折り戸を採用し[1]、乗降口は共に広幅の2段ステップとなった[1]。客室内はグレー基調で、大きな窓と相まって明るい印象である。車椅子スペースが設けられたこともあり[1]、乗車定員はデ7000形の90人に対し66人と減少した。

主要機器

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運転台主幹制御器デッドマン装置装備の1軸ツーハンドル式[2]で、右手・左手のいずれでも操作可能である[2]

制御方式はVVVFインバータ制御[2](ATR-M260-RG629D)で、駆動方式は平行カルダン駆動[2]、集電装置はシングルアーム式パンタグラフを搭載し、いずれも富山地方鉄道では初採用となる[1]

運用

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1993年(平成5年)7月30日より一般の営業運転に投入された[1]。基本的に富山港線および富山都心線には乗り入れないため(2024年7月中旬、営業列車として富山都心線運用に入る)、デ7000形との共通運用になっている。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l RF390, p. 89.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 室 2011, p. 184.
  3. ^ a b 内山 2000, p. 195.
  4. ^ a b 内山 2000, p. 193.
  5. ^ 『富山地方鉄道70年史 -この20年のあゆみ-』(2000年9月、富山地方鉄道発行)100頁。

参考文献

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  • 「富山地方鉄道デ8000形」『鉄道ファン1993年10月号』第33巻第10号、交友社、1993年10月、89頁。 
  • 内山知之「富山地方鉄道富山軌道線」『鉄道ピクトリアル2000年7月臨時増刊号』第50巻第7号、鉄道図書刊行会、2000年7月、192-195頁。 
  • 室哲雄「富山地方鉄道富山軌道線」『鉄道ピクトリアル2011年8月臨時増刊号』第61巻第8号、鉄道図書刊行会、2011年8月、181-185頁。 

外部リンク

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