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寺原真希子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
てらはら まきこ

寺原 真希子
生誕 (1974-12-23) 1974年12月23日(49歳)
出身校 東京大学法学部
職業 弁護士
肩書き 公益社団法人「Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」代表理事
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寺原 真希子(てらはら まきこ、1974年12月23日[1] - )は、日本弁護士ニューヨーク州弁護士。公益社団法人「Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」代表理事、「結婚の自由をすべての人に」訴訟東京弁護団共同代表。

来歴

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代表理事を務める公益社団法人「Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」[2]

東京大学理科類在学中に母親の持論である「精神的自立は経済的自立から」という考えの影響や公民の授業で憲法の精神に中学生ながら感銘を受けた記憶がよみがえり、3年から法学部に文転した[3]1997年、東京大学法学部卒業。同年、司法試験に合格。2000年弁護士登録。DVへの問題意識はあったが、視野を広げるため様々な観点から弁護士業を行ってみたいという考えがあり、長島・大野・常松法律事務所に入所した。企業法務が主な業務で、M&Aや独占禁止法・知的財産法などが絡む案件に取り組む[4]

2006年ニューヨーク大学ロースクールに入学し、翌2007年に修了。LL.M修得。2008年 ニューヨーク州弁護士登録。2010年、榎本・寺原法律事務所共同パートナー。2016年7月、東京表参道法律会計事務所共同パートナー。

2015年7月7日、41都道府県の性的少数者455人が、日本で同性婚が法制化されていないのは人権侵害であるとして、日本弁護士連合会に対して人権救済の申立てをした[5]。申立てに当たり、寺原ら「LGBT支援法律家ネットワーク」[注 1]の有志の弁護士は同性婚人権救済弁護団を作り、活動の中心を担った[7][8][9]

2018年11月14日、同性同士が法律婚できないのは違憲だとして、複数の同性カップルが国に損害賠償を求め、翌2019年に東京など複数の地裁で一斉提訴する方針を固めたことが毎日新聞の報道で明らかとなった[10]。同年11月28日、弁護団を代表して、寺原、三輪晃義、上杉崇子はメディアとの懇談会を開催。訴訟の概要や経緯を説明した[11]

2019年1月22日、弁護団の有志と当事者、市民らによって、性的少数者への理解促進、社会教育事業及び啓発活動を目的とする一般社団法人「Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」が設立され(2021年に公益社団法人化)、寺原と三輪が代表理事に就任した[2][12]。寺原は東京弁護団の共同代表も務めることとなった。弁護団は、法人の名称に合わせ、集団訴訟を『「結婚の自由をすべての人に」訴訟』と名付けた[13][14][注 2]

2024年3月14日時点で「結婚の自由をすべての人に」訴訟は北海道訴訟(札幌高裁)、関西訴訟(大阪高裁)、東京1次訴訟(東京高裁)、東京2次訴訟(東京地裁)、愛知訴訟(名古屋高裁)、九州訴訟(福岡高裁)の6つに分かれ、それぞれで裁判が行われている[16]。同日、札幌高裁は判決を言い渡し、憲法24条2項、14条に加え、24条1項にも違反するとの初判断を下した[17]

職歴

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脚注

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注釈

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  1. ^ 「LGBT支援法律家ネットワーク」は永野靖と山下敏雅が2007年に作った組織。行政書士、司法書士、税理士などにも声をかけ、法律勉強会や集会を行った[6]
  2. ^ 東京2次訴訟の判決全文(2024年3月14日)には『令和6年3月14日判決 令和3年(ワ)第7645号 「結婚の自由をすべての人に」訴訟事件』と記されている[15]

出典

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  1. ^ アドバンテッジリスクマネジメント【8769】の役員・ガバナンス バフェット・コード
  2. ^ a b 私たち(MFAJ)について”. 結婚の自由をすべての人に - Marriage for All Japan -. 2023年5月31日閲覧。
  3. ^ <榎本・寺原法律事務所 寺原真希子先生> 弁護士列伝 2010/11/4
  4. ^ ニューヨークでの経験を経て 仕事と育児を両立する 弁護士ママへ マイナビ
  5. ^ 日本弁護士連合会同性の当事者による婚姻に関する意見書』日本弁護士連合会、2019年7月18日https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2019/opinion_190718_2.pdf 
  6. ^ 永野・山下法律事務所”. Attorney’s MAGAZINE Online (2014年). 2023年6月27日閲覧。
  7. ^ 弁護団の紹介”. 同性婚人権救済弁護団. 2023年6月28日閲覧。
  8. ^ 人権救済を申立てました!”. 同性婚人権救済弁護団. 2023年6月28日閲覧。
  9. ^ 同性婚 人権救済申し立てへ 274人「不利益生じる」”. 西日本新聞 (2015年6月13日). 2023年6月28日閲覧。
  10. ^ 同性婚:「否定は違憲」 法の下の平等、来春にも一斉提訴”. 毎日新聞 (2018年11月14日). 2023年5月31日閲覧。
  11. ^ 「同性婚を認めないのは違憲」全国初の集団提訴へ 「婚姻の自由」侵害を主張”. 弁護士ドットコム (2018年11月30日). 2023年5月31日閲覧。
  12. ^ マリフォーリーフレット日本語版”. 結婚の自由をすべての人に - Marriage for All Japan -. 2023年5月31日閲覧。
  13. ^ 寺原真希子 (2023年3月17日). “「結婚の自由をすべての人に」訴訟(いわゆる同性婚訴訟)の現状と今後”. SYNODOS. 2023年5月30日閲覧。
  14. ^ 『LIBRA』2021年1-2月号、P4-22。”. 東京弁護士会. 2023年5月29日閲覧。
  15. ^ 飛澤知行、金田健児、川本涼平『 令和6年3月14日判決 令和3年(ワ)第7645号 「結婚の自由をすべての人に」訴訟事件』東京地方裁判所、2024年3月14日https://www.call4.jp/file/pdf/202403/2c62a09d6fb3aea49b744ce0bc02bef7.pdf 
  16. ^ 同性婚訴訟、東京地裁判決に原告側が控訴 「現に存在する家族を認めて」”. 東京新聞 (2022年12月13日). 2023年5月31日閲覧。
  17. ^ 同性婚認めないのは「違憲」と札幌高裁 どんな条文?「憲法24条1項に違反」と初の司法判断”. 東京新聞 (2024年3月14日). 2024年3月15日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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