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将棋栄誉敢闘賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

将棋栄誉敢闘賞(しょうぎえいよかんとうしょう)は、日本将棋連盟に所属する将棋棋士がプロ入り後、すなわち四段昇段後に公式戦で通算800勝を挙げた時に達成者に贈られる賞である。1993年に制定された、通算勝ち数に応じて与えられる二つ目の賞である。本賞の前段階である通算600勝での将棋栄誉賞の他に、通算1000勝及び通算1200勝で特別将棋栄誉賞、通算1500勝で特別将棋栄誉敢闘賞がそれぞれ達成者に贈られる。

受賞者

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通算800勝達成者を達成順に記載する。2024年6月13日現在で達成者は26名[1]。全員がタイトル戦番勝負出場経験者で、青野照市を除く全員が達成時勝ち越し[1]、中村修を除く全員が順位戦A級経験者、阿部隆を除く全員が九段での達成。また、タイトル未経験者も森下卓・阿部隆・青野照市の3人のみである。

 :現役棋士
# 達成年 達成者 達成時の成績 出典 当時年齢 現役期間 備考
(※ 通算1000勝達成)
 
1 1972 大山康晴 800勝 344敗(0.699)
2 1982 加藤一二三 800勝 510敗(0.611)
3 1986 中原誠 800勝 363敗(0.688)
4 1987 二上達也 800勝 658敗(0.549)
5 1987 有吉道夫 800勝 573敗(0.583)
6 1987 内藤國雄 800勝 508敗(0.612)
7 1992 米長邦雄 800勝 494敗(0.618)
8 1997 谷川浩司 800勝 412敗(0.660)
9 2000 桐山清澄 800勝 618敗(0.564)
10 2000 大内延介 800勝 638敗(0.556)
11 2003 羽生善治 800勝 283敗(0.739) [2] 32歳04か月 17年02か月 最年少、最速、初の7割超(最高勝率)での達成[注 1]
12 2009 森雞二 800勝 730敗(0.523) [3] 62歳10か月 39年10か月
13 2009 佐藤康光 800勝 439敗(0.646) [4] 39歳05か月 21年11か月
14 2010 森下卓 800勝 502敗(0.614) [5] 44歳01か月 26年10か月
15 2011 森内俊之 800勝 433敗(0.649) [6] 40歳06か月 23年11か月
16 2014 丸山忠久 800勝 433敗(0.649) [7] 44歳02か月 24年07か月
17 2014 高橋道雄 800勝 616敗(0.565) [8] 54歳06か月 34年05か月
18 2015 郷田真隆 800勝 467敗(0.631) [9] 44歳07か月 25年06か月
19 2017 深浦康市 800勝 457敗(0.636) [10] 45歳08か月 26年01か月
20 2018 南芳一 800勝 652敗(0.551) [11] 54歳07か月 37年00か月
21 2018 島朗 800勝 670敗(0.544) [12] 54歳11か月 37年04か月
22 2020 阿部隆 800勝 568敗(0.585) [13] 52歳05か月 34年07か月 段位が八段での達成[注 2]
23 2021 屋敷伸之 800勝 530敗(0.602) [14] 49歳02か月 32年05か月
24 2021 中村修 800勝 703敗(0.532) [15] 58歳07か月 40年11か月
25 2021 久保利明 800勝 517敗(0.607) [16] 46歳02か月 28年07か月
26 2024 青野照市 800勝 895敗(0.472) [17][1] 71歳00か月 49年10か月 最年長、初の負け越しでの達成 / 引退確定後の達成

脚注

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注釈

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  1. ^ 当時、800勝達成時に通算勝率が7割を超えていたのは羽生だけであった[2]
  2. ^ 四段プロ入り後、公式戦勝利数の累計による勝数規定のみで八段まで昇段し、800勝達成まで九段に昇段できなかったため。その他の800勝達成者は、順位戦昇級やタイトル獲得等による昇段を含む形で九段昇段後に達成している。なお、四段プロ入り後に勝数規定のみで昇段を続けた場合、通算810勝で九段へ昇段となる。阿部も将棋栄誉敢闘賞受賞後に公式戦10勝を積み重ねて九段に昇段している。

出典

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  1. ^ a b c 将棋の青野照市九段が通算800勝 引退決定後、悲願の大台到達”. 朝日新聞デジタル (asahi.com). 朝日新聞社 (2024年2月20日). 2024年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月20日閲覧。
  2. ^ a b 羽生竜王、最速・最年少で「800勝」”. 朝日新聞. 朝日新聞社 (2003年2月23日). 2003年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月20日閲覧。
  3. ^ 森けい二九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  4. ^ 佐藤康光棋王が800勝(将棋栄誉敢闘賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  5. ^ 森下 卓九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟
  6. ^ 森内俊之九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  7. ^ 丸山忠久九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  8. ^ 高橋道雄九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  9. ^ 郷田真隆王将、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟
  10. ^ 深浦康市九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  11. ^ 南芳一九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  12. ^ 島朗九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  13. ^ 阿部 隆八段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  14. ^ 屋敷伸之九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|将棋ニュース|日本将棋連盟
  15. ^ 中村修九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成!”. 日本将棋連盟. 2021年6月10日閲覧。
  16. ^ 久保利明九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|日本将棋連盟
  17. ^ 青野照市九段、800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成|日本将棋連盟


参考文献

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  • 軽部信昭 『将棋界 歴代最強棋士は 徹底分析』 e-Bookland、2011年、p.153

外部リンク

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