小値賀火山島群
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小値賀火山島群 (おじかかざんとうぐん、Ojika Jima Volcano Group )は長崎県五島列島の単成火山群[1][2]。小値賀島火山群[2]、小値賀島単成火山群[3]の表記も見られる。
新第三紀[3]から第四紀[4]の形成と見られ、大小41以上の玄武岩質単成火山で構成され、これら火山はスコリア丘、ハイブリッドコーン、スパターコーン[5] に分類される(これら火山が複合して形成された島も存在する)[3]。
海触の影響でスコリア丘の内部構造が確認でき、研究対象として「世界中でも大変希少価値」があると評される[3]。
島と岩礁
[編集]以下に域内の島を示す[6]。最大の島は小値賀島である[3]。小値賀火山島群は小値賀島地域と肥前平島地域に分類されるが、資料によって属す島は一定していないため、ここでは単純に一覧として挙げる。なお、 -瀬とあるのは島未満[7]の岩礁であり[3]、個別項目がない島とあわせおおまかな位置を個別に示す。
- 小値賀島
- 大島
- 斑島
- 黒島
- 六島
- 納島
- 藪路木島 - 大島の北に位置[8]。
- 古路島 - 小値賀島の南西に位置[8]。
- 宇々島
- ホゲ島 - 大島の西2kmに位置[9]。
- 乙子島 - 小値賀島の南に位置[10]。
- 小黒島
- 貝瀬 - 藪路木島の西にある岩礁[9]。
- 六つ瀬(六ッ瀬) - 大島の南西1kmに位置[9]。
- 黒瀬 - 大島の南西1.5kmに位置[9]。
- 野崎島
- 赤島 - 平島の東、藪路木島の西、ホゲ島の北に位置[11]。
- 平島 - 域内最西端に位置[11][12]。
- 美良島 - 平島の北に位置[11]。[13]
脚注
[編集]- ^ “大島巨大火山弾産地”. 長崎県. 2014年9月7日閲覧。
- ^ a b “小値賀島火山群”. 独立行政法人産業技術総合研究所. 2014年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f 山本裕朗; 谷口宏充「小値賀島単成火山群の火山地質」『東北アジア研究』、東北大学、201-232頁、1999年。ISSN 13439332 。
- ^ 森俊哉. “火山の形状と地形 単成火山・複合火山”. 火山学者に聞いてみよう -トピック編-. 日本火山学会. 2014年9月7日閲覧。
- ^ ハイブリッドコーン、スパターコーンは、
- ハイブリッドコーンとはマグマ噴火とマグマ水蒸気噴火の噴出物によって構成されるスコリア丘
- スパターコーンは山体の大部分が溶結した降下スコリアによって構成されているもの
- ^ 山本裕朗「小値賀島単成火山群における噴石丘の溶岩流出形態」『火山』、特定非営利活動法人日本火山学会、11-25頁、2003年。ISSN 04534360 。
- ^ “瀬とは”. コトバンク. 2014年9月7日閲覧。
- ^ a b 前掲(山本 & 谷口 1999, p. 220)
- ^ a b c d 前掲(山本 & 谷口 1999, p. 223)
- ^ 前掲(山本 & 谷口 1999, p. 224)
- ^ a b c 松井和典「小値賀島及び肥前平島地域の地質」『地域地質研究報告 : 5万分の1地質図幅 / 地質調査所[編]』、地質調査所、1-64頁、1990年 。 p.4,p.53
- ^ 前掲(松井 1990, p. 56)
- ^ “長崎県の文化財”. 長崎県学芸文化部. 2014年9月7日閲覧。
外部リンク
[編集]- 日本の火山 小値賀火山島群 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター