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小山勝清

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小山 勝清(おやま かつきよ、1896年3月29日 - 1965年11月26日)は熊本県球磨郡四浦村晴山(現・熊本県球磨郡相良村)出身の作家。「小山」の読みを、東京では「こやま」、熊本では「おやま」で通した。

経歴

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熊本県立鹿本中学校(現・熊本県立鹿本高等学校)卒業後、1918年堺利彦の門下生となる。

その後労働運動農民運動を経て柳田國男に師事し、民俗学に関心を持つ。 児童文学の創作で、「少年倶楽部」に『彦一頓知ばなし』でデビューした。 1956年「山犬少年」で小学館児童文化賞受賞。

巌流島の決闘で終わっている吉川英治の『宮本武蔵』に対して『それからの武蔵』を描き、これが広く知られる。 明石元二郎の評伝もある。

晩年帰郷、1965年に熊本県人吉市で没した。

著書

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  • 『市民の敵 創作』(新作社) 1925
  • 『或村の近世史』(聚英閣) 1925
  • 『農村問題原理』(至上社) 1925
  • 『煽動・大煽動 明石大佐対露革命工作』(実業之日本社) 1930
    • 改題新版『明石大佐とロシア革命』(原書房) 1984
  • 『科学戦争』(実業之日本社) 1933
  • 『少年科学未来戦』(南光社) 1936.3
  • 『牛使いの少年』(光文社) 1949
  • 『指助ちえばなし』(メトロ出版社) 1951
  • 『指助とんちばなし』(同和春秋社) 1953
  • 『指助のたんてい』(同和春秋社、少年読物文庫) 1954
  • 『源氏の若武者』(講談社、少年少女日本歴史小説全集) 1958
  • 鎮西八郎為朝』(偕成社、実録時代小説) 1958
  • 『心の民俗誌 里山からのメッセージ』(高田宏編、五曜書房) 1998.7
  • 『父から息子へ 作家・小山勝清の手紙』(小山勝樹編、文芸社) 2002.4

宮本武蔵

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  • 『少年宮本武蔵』(光文社)1955
  • それからの武蔵』全6巻(山ノ手書房) 1955 - 1957。集英社文庫 1980、新版1995
  • 『肥後の武蔵 続・それからの武蔵』全3巻(山ノ手書房) 1956
  • 『随筆・それからの武蔵』(東都書房)1960。島津書房 1991
  • 『宮本武蔵 無双二刀流』(偕成社) 1956

再話

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伝記文献ほか

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  • 高田宏 『われ山に帰る』(新潮社) 1982
    • 評伝、岩波書店同時代ライブラリーで再刊 1990
  • 牛島盛光 『評伝 小山勝清の青春・特別要視察人の記録』(日本経済評論社) 1999
  • 小山勝樹 『小山勝清小伝 他2編』(五曜書房) 2004
    著者は息子。他は回想随想「木の道」と「日障」

関連項目

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