コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

尾形聡彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
おがた としひこ

尾形 聡彦
生誕 1969年(54 - 55歳)
東京都
国籍 日本の旗 日本
出身校 慶應義塾大学経済学部
職業朝日新聞社新聞記者
ジャーナリスト
活動期間 1993年 -
肩書き 「Arc Times」代表
テンプレートを表示

尾形 聡彦(おがた としひこ、1969年[1] - )は、日本のジャーナリスト。元朝日新聞社新聞記者特派員として米国のシリコンバレーホワイトハウスを主に取材[2][3][4][5]。国際報道部デスク、サンフランシスコ支局長などを歴任した。2022年6月に退社し、同年7月にオンラインメディア「Arc Times」を立ち上げた[2][1]

来歴

[編集]

東京都出身[1]東京学芸大学附属大泉中学校東京学芸大学附属高等学校卒業[6]。1993年3月、慶應義塾大学経済学部卒業。同年4月、朝日新聞社に入社[1]。秋田支局、千葉支局を経て、1998年から経済部記者として財務省、鉄鋼業界、証券業界、流通業界などを担当した[2]。2000年から2001年にかけて、米国のスタンフォード大学客員研究員を務めた[2]

2002年、特派員として米国のサンノゼに赴任。シリコンバレーを取材した。2008年、ロンドンに赴任。2009年、ワシントンに赴任[2][1]

2015年から2018年にかけて機動特派員としてオバマ政権とトランプ政権を取材した。米主要メディアとともにホワイトハウスの中枢に入り込み、オバマ大統領に対する弾劾運動やオバマの広島訪問の背景、大統領選挙におけるロシアの介入疑惑などを調査[4]。それらの取材結果を2017年7月に『乱流のホワイトハウス―トランプvs.オバマ』(岩波書店)としてまとめた[4][2]

2018年8月、サンフランシスコ支局長に就任[7]ビッグ・テック関連の海外記事を朝日新聞のほか『AERA』などにも多く執筆した[8][9][10][11][12]

オンラインメディア「Arc Times」を設立するため、2022年6月30日に朝日新聞社を退職した[3]。それから8日後の7月8日に安倍晋三銃撃事件が発生。開局を前倒し、7月12日、尾形と望月衣塑子がメインキャスターを務める第1回放送「安倍氏暗殺と参院選、今後の日本」をYouTubeチャンネルで配信した。ゲストは青木理だった[13][注 1]。サンフランシスコ特派員時代の自宅に会社を登記し、東京のシェアオフィスに連絡場所をおいた[3]

ジャニーズ事務所ジャニー喜多川性加害問題をめぐって2023年9月7日と10月2日に記者会見を開いた際、会見の運営を担当したFTIコンサルティングは「指名NG記者」のリストを作成した[15]。尾形は会見で最前列に座り、挙手し続けたが、自身の名が望月とともにリストの一番上に記載されていたため、指名されなかった[16][17][18]。10月4日、尾形は「Arc Times」でライブ配信を行い、当該リストを公表[19]。10月5日にFTIコンサルティングは謝罪した。尾形は「不誠実かつ無責任に八百長会見を画策した罪はあまりにも重い」として、ジャニーズ事務所社長の東山紀之を強く批判した[17]

著書

[編集]
  • 尾形聡彦『乱流のホワイトハウス―トランプvs.オバマ』岩波書店、2017年7月27日。ISBN 978-4000255042 
  • 李鍾元木宮正史、尾形聡彦、朱建栄田中均太田昌克ほか 著、李鍾元、木宮正史 編『朝鮮半島 危機から対話へ―変動する東アジアの地政図』岩波書店、2018年10月12日。ISBN 978-4000238977 

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 青木理は2015年から2016年にかけて『AERA』に 安倍晋三とその一族に関するルポルタージュを断続的に連載。2017年1月にそれらをまとめた書籍『安倍三代』を刊行した[14]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e 2022年9月 第10回オンライン講演会予定”. 国際善隣協会. 2024年7月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 尾形 聡彦 | 著者ページ”. 東洋経済オンライン. 2024年7月25日閲覧。
  3. ^ a b c 下山進 (2022年10月26日). “【下山進=2050年のメディア第14回】朝日を静かに辞める そしてメディアを創る”. AERA dot.. 2024年7月25日閲覧。
  4. ^ a b c 諸富徹「(書評)『乱流のホワイトハウス トランプvs.オバマ』」 『朝日新聞』2017年9月24日付朝刊、11頁。
  5. ^ 尾形聡彦、望月洋嗣 (2011年5月8日). “オバマ大統領「やつを仕留めたぞ」 緊迫の作戦舞台裏”. 朝日新聞. 2024年7月25日閲覧。
  6. ^ 独立型動画メディアの未来は明るい? 暗い?|昨年7月に立ち上がったネットの報道番組「Arc Times」とのコラボ企画。”. ポリタスTV (2023年4月26日). 2024年7月25日閲覧。
  7. ^ 尾形聡彦の記事”. 朝日新聞GLOBE+. 2024年7月25日閲覧。
  8. ^ 尾形聡彦 (2018年11月2日). “フェイスブックの個人情報流出 ザッカーバーグの「自信」が裏目に?”. AERA dot.. 2024年7月25日閲覧。
  9. ^ 尾形聡彦 (2019年1月8日). “アマゾン「第2本社」誘致合戦の結末に疑問の声 なぜ有名2都市?”. AERA dot.. 2024年7月25日閲覧。
  10. ^ 尾形聡彦 (2020年10月14日). “初の5G対応「iPhone 12」を発表 米アップル:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2020年11月13日閲覧。
  11. ^ 尾形聡彦 (2021年4月7日). “米最高裁、グーグル勝訴と判断 オラクルが著作権で訴え”. 朝日新聞. 2024年7月25日閲覧。
  12. ^ 尾形聡彦 (2021年5月26日). “米アマゾン、老舗映画会社MGMを買収へ 9200億円”. 朝日新聞. 2024年7月25日閲覧。
  13. ^ 政治と宗教【青木理・望月衣塑子・尾形聡彦】”. Arc Times (2022年7月12日). 2024年7月23日閲覧。
  14. ^ 青木理『安倍三代』朝日新聞出版、2017年1月20日、291-292頁。ISBN 978-4023315433 
  15. ^ “ジャニーズ会見「NGリスト」 PR会社が作成認め謝罪”. 日本経済新聞. (2023年10月5日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE054CN0V01C23A0000000/ 2023年10月7日閲覧。 
  16. ^ “スクープ!ジャニーズ会見で使用された「指名候補&NGリスト」現物入手&全社名公開!”. フライデー. (2023年10月5日). https://friday.kodansha.co.jp/article/335459 2024年5月5日閲覧。 
  17. ^ a b “NGリストの一番上だった”尾形聡彦氏、ジャニ会見「やり直し」求む 「罪はあまりにも重い」”. スポーツニッポン (2023年10月6日). 2024年7月25日閲覧。
  18. ^ ジャーナリストら「市民を愚弄」 ジャニーズ会見で「NGリスト」”. 共同通信 (2023年10月4日). 2024年7月25日閲覧。
  19. ^ 『中日新聞』2023年10月5日付朝刊、27頁、「質問指名にNGリスト PR会社用意か 2日のジャニーズ会見」。

外部リンク

[編集]