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山の上の二人の女性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『山の上の二人の女性』
作者フランツ・マルク
製作年1906年
寸法15.5 cm × 25.7 cm (6.1 in × 10.1 in)
所蔵フランツ・マルク美術館コッヘル・アム・ゼー

山の上の二人の女性(やまのうえのふたりのじょせい、ドイツ語: Zwei Frauen am Berg)』はフランツ・マルクによる1906年油彩画である。英語名から『丘の上の二人の女(おかのうえのふたりのじょせい、英語: Two Women on the Hillside)』などとも訳される。バイエルン州立絵画コレクションの一部であるが、コッヘル・アム・ゼーフランツ・マルク美術館に永久貸与とされている[1][2]

経緯

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マルクは画家仲間のマリー・シュニューアマリー・フランク1905年に出会う。後に二人ともマルクと結婚している。マルクは1906年の夏にコッヘルに過ごし、二人をアルプスの田園にて野外で描いた。まずはとりあえず小さな油彩スケッチを制作し、そこから後で大作の油絵を描いた。マルクは1906年8月1日にマリー・フランクに宛てて、「君たち二人の絵ならとっくに出来上がっているよ」と書き送っている[3]。後にマルクは後者を切断した[4]。その残りがムルナウ城美術館所蔵の『マリア・マルクの肖像』である。

1985年にバイエルン州立美術コレクションは、マリア・マルクの遺産から『山の上の二人の女性』を購入した。この絵は永久貸与としてコッヘル・アム・ゼーフランツ・マルク美術館に飾られている[5]

解説

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本作は高さ15.5センチメートル、幅24.7センチメートルの大きさである。油絵具カンバスに描かれており、厚紙の上に乗せられている[6]

絵は、山上の牧場にいる二人の女性を表している。手前に座り、白いドレスに青いジャケットを着て後ろを振り向いているのがマリー・シュニューアである。シュニューアの視線の先にはマリー・フランク(後のマリア・マルク)が草原の中で寝転んでおり、帽子をかぶってやはり白いドレスを着ている。フランクは日よけのために片手で顔を覆っているが、草原に自分の手前に本を置いて読んでいるように見える。背景にはバイエルンのプレアルプスの山々が見える。

明るい色彩が激しい筆触で扱われている。マルクは実物そっくりの写生をする代わりに、場の雰囲気をとらえている。作品は印象派ポスト印象派の双方に影響された画風を示している。

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  1. ^ Two Women on the Hillside, Bayerische Staatsgemäldesammlungen
  2. ^ Two Women on the Hillside by Franz Marc, Franz Marc.com
  3. ^ Städtische Galerie im Lenbachhaus (ed.), Franz Marc 1880-1916. Prestel Verlag, Munich 1980 (German), ISBN 3-7913-0537-9, pp. 141
  4. ^ Susanna Partsch, Franz Marc, Taschen, Cologne 2001, pp. 11 ISBN 3-8228-5585-5
  5. ^ Cathrin Klingsöhr-Leroy (ed.), Franz Marc Museum. Die Sammlung. Hirmer Verlag, Munich, 2019 (German), pp. 74 ISBN 978-3-7774-3379-0
  6. ^ Susanna Partsch, Franz Marc, Taschen, Cologne 2001, pp. 11 ISBN 3-8228-5585-5

外部リンク

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