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山羊皮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
木枠に延ばされた山羊皮から作られた羊皮紙
山羊皮

山羊皮(さんようひ[1]、やぎがわ)またはゴートスキン英語: goatskin)は、山羊学名: Capra hircus)の英語版である[2]。山羊皮から作られるは、長年の慣例により、「モロッコ革英語版[3]」と呼ばれる[4]。手袋や靴、その他の装飾品に使われるキッドスキン英語版は伝統的に山羊皮(子山羊皮[5])であるが、カンガルーといったその他の革もキッド[6]を作るために使うことができる[7][8]

山羊皮の鞣し英語版革は極めて丈夫と見なされており、ラグ(例えばインドネシアで)や絨毯の縁飾りを作るために一般的に使われる。手袋やブーツ、その他柔らかな皮を必要とする製品にもしばしば使われる。ヴィクトリア朝に人気だったキッドレザーの手袋は今日もまだ作られている。また、山羊皮は何世紀にもわたって革製本の主要な素材であり、ヨーロッパ最古の革装丁(大英図書館に所蔵されている聖カスバートの福音書英語版の装丁)は赤山羊革である。山羊皮は伝統的なスペインのワイン容器であるボタ英語版のために使われる。伝統的なケフィアは山羊皮製の容器の中で作られた。

鞣されていない山羊皮は羊皮紙ドラムヘッド、一部の楽器(中世ヨーロッパのmišnice、アイルランドのバウロン、インドのエスラジなど)の共鳴膜、インドネシアのベドゥグ英語版などのために使われる。

高品質の皮を供給する山羊の品種としては、バングラデシュブラックベンガル種英語版がある。

1974年、アメリカ合衆国では、ハイチ由来の山羊皮製品を取り巻く論争があった[9]アメリカ疾病予防管理センター(CDC)はこれらの製品の一部が致死性の炭疽菌胞子を含んでいることを発見した。米国の全てのハイチ製山羊皮製品が回収されたが、死亡者は報告されなかった。

画像集

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出典

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  1. ^ 山羊皮”. 皮革用語辞典. 日本皮革産業連合会. 2023年2月23日閲覧。
  2. ^ ゴート スキン”. 皮革用語辞典. 日本皮革産業連合会. 2023年2月23日閲覧。
  3. ^ モロッコ革”. 皮革用語辞典. 日本皮革産業連合会. 2023年2月23日閲覧。
  4. ^ Bookbinding and the Conservation of Books: A Dictionary of Descriptive Terminology”. Cool.conservation-us.org (2011年11月19日). 2013年1月12日閲覧。
  5. ^ キッドスキン”. 皮革用語辞典. 日本皮革産業連合会. 2023年2月23日閲覧。
  6. ^ キッド”. 皮革用語辞典. 日本皮革産業連合会. 2023年2月23日閲覧。
  7. ^ Cumming, Valerie (1982). Gloves (Reprinted. ed.). London: Batsford. ISBN 9780713410082. https://archive.org/details/gloves00vale 
  8. ^ Allen, Frederick J. (1916). The Shoe Industry. Рипол Классик. pp. 96–97. ISBN 9785874447977 
  9. ^ Goatskin Products from Haiti Anthrax Warning”. Cpsc.gov. 2013年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月12日閲覧。

関連項目

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