山脇直司
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人物情報 | |
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生誕 |
1949年3月26日 日本青森県八戸市 |
出身校 | 一橋大学、上智大学、ミュンヘン大学 |
学問 | |
研究分野 | 哲学 |
研究機関 | 東海大学、上智大学、東京大学、星槎大学 |
学位 | 哲学博士 |
山脇 直司(やまわき なおし、1949年3月26日 - )は、日本の哲学者。専門は公共哲学、社会思想史、ドイツ観念論など。星槎大学前学長[1]、東京大学名誉教授、地球システム・倫理学会副会長[2]日本共生科学会会長。
経歴
[編集]1949年、青森県八戸市生まれ。1967年に青森県立八戸高等学校を卒業後、一橋大学経済学部に進み、1972年に卒業。大学での指導教員は塩野谷祐一であった。上智大学大学院哲学研究科に進み、1975年に修士課程を修了。大学院での指導教員はルートヴィヒ・アルムブルスターとクラウス・リーゼンフーバーであった。1978年、旧西ドイツ・ミュンヘン大学に留学し、ローベルト・シュペーマンの下で学ぶ。1982年、同大学の哲学博士号を取得。
帰国後、東海大学文学部文明学科専任講師についた。上智大学文学部哲学科助教授を経て、1988年の東大駒場騒動の際に谷嶋喬四郎東京大学教授の推薦を受け、東京大学教養学部社会科学科助教授となった。1993年に同大学教授に昇進。1996年からは東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授。2013年に東京大学を定年退任し、星槎大学通信制課程共生科学部教授となった。2019年より、2023年3月まで同大学学長を務め、現在は同特任教授、東日本国際大学客員教授。
学外では、経済産業省産業構造審議会基本政策部会委員、国際連合大学グローバルセミナー企画委員、東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター執行委員などを務めた。現在は、八戸市特派大使[3]、日本共生科学会会長、地球システム・倫理学会副会長、(非営利)一般財団法人京都フォーラム評議員。
研究内容・業績
[編集]- 経済学から哲学に転じ、最近は日本で支配的な「哲学学」批判と、哲学概念の再検討を含む学問論、およびグローカルな公共哲学を展開している。
- また、ユネスコの「地域間哲学対話」プロジェクトのコアメンバーも務めた。[4][5][6]“Inter-regional philosophical dialogues: democracy and social justice in Asia and the Arab World”. UNESCO. 2022年9月1日閲覧。
著書
[編集]単著
[編集]- 『ヨーロッパ社会思想史』(東京大学出版会、1992年)
- 同 新版(東京大学出版会、2024年)
- 『包括的社会哲学』(東京大学出版会、1993年)
- 『新社会哲学宣言』(創文社、1999年)
- 『経済の倫理学』(丸善、2002年)
- 『公共哲学とは何か』(ちくま新書、2004年)
- 『社会福祉思想の革新』(かわさき市民アカデミー出版部、2005年)
- 『グローカル公共哲学――「活私開公」のヴィジョンのために』(東京大学出版会、2008年)
- 『社会とどうかかわるか』(岩波書店、2008年)
- 『社会思想史を学ぶ』(ちくま新書、2009年)
- 『公共哲学からの応答_3.11の衝撃のあとで』(筑摩選書、2011年)
- 'Glocal Public Philosophy'(Lit Verlag, 2016)
- 『私の知的遍歴_哲学・時代・創見』(デーリー東北新聞社、2017年)
- 『分断された世界をつなぐ思想ーより善き公正な共生社会のために』(北海道大学出版会、2024年)
単編著
[編集]共編著
[編集]- (ペーター コスロフスキー・鬼塚雄丞・杉浦克己・松原隆一郎・橋本努)『資本主義の倫理』(サイエンス社、1996年)
- (田中克彦・糟谷啓介)『ライブラリ相関社会科学 (4) 言語・国家、そして権力』(サイエンス社、1997年)
- (大沢真理・大森彌・松原隆一郎)『ライブラリ相関社会科学 (5) 現代日本のパブリック・フィロソフィ』(サイエンス社、1998年)
- (内田隆三・森政稔・米谷匡史)『ライブラリ相関社会科学 (7) ネイションの軌跡』(サイエンス社、2001年)
- (佐々木毅・村田雄二郎)『東アジアにおける公共知の創出――過去・現在・未来』(東京大学出版会、2003年)
- (丸山真人・柴田寿子)『ライブラリ相関社会科学 (10) グローバル化の行方』(サイエンス社、2004年)
- (宮本久雄)『公共哲学の古典と将来』(東京大学出版会、2005年)
- (星川啓慈・山梨有希子・斎藤謙次・濱田陽・田丸徳善)『現代世界と宗教の課題―宗教間対話と公共哲学』(蒼天社出版、2005年)
- (金泰昌)『公共哲学 (18) 組織・経営から考える公共性』(東京大学出版会、2006年)
- (田中秀夫)『共和主義の思想空間――シヴィック・ヒューマニズムの可能性』(名古屋大学出版会、2006年)
- (押村高)『共和主義の思想空間_シヴィック・ヒューマニズムの可能性』(名古屋大学出版会、2006年)
- (西永堅ほか)『共生社会の構築のために_教育・福祉・国際・スポーツ』(星槎大学出版会、2019年)
訳書
[編集]- ローベルト・シュペーマン, ラインハルト・レーヴ『進化論の基盤を問う――目的論の歴史と復権』(東海大学出版会、1987年)
- P・コスロフスキ、フィリップ・クロイツァー、ラインハルト・レーヴ編『進化と自由』(産業図書、1991年)
- ローベルト・シュペーマン『原子力時代の驕りーー後は野となれ山となれでメルトダウン』(知泉書館 2012年)
- ローベルト・シュペーマン『幸福と仁愛ーー生の自己実現と他者の地平』(東京大学出版会 2015年)
- J F フィヒテ『ドイツ国民への講話』(京都大学学術出版会、2023年)
脚注
[編集]- ^ “令和4年度星槎大学入学式学長式辞”. 星槎大学. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “地球システム・倫理学会 役員”. 2019年6月17日閲覧。
- ^ “【八戸特派大使通信】第20回 山脇 直司”. 八戸市. 2020年1月7日閲覧。
- ^ Ken-ichi Sasaki et al (2010). Guest Editor: Naoshi Yamawaki. ed. “Table of Contents Japanese Philosophy Today”. DIOGENES 57(3).
- ^ 『私の知的遍歴-哲学・時代・創見-』デーリー東北新聞社、2017年11月1日、100-101頁。
- ^ “文化の多様性と通底の価値”. www.nihongonosekai.com. 2022年9月2日閲覧。
外部リンク
[編集]- 山脇 直司 - 星槎大学 教員紹介
- 山脇直司 (@naoshiy) - X(旧Twitter)