山西英一
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山西 英一(やまにし えいいち、1899年6月5日 - 1984年6月22日)は、日本のトロツキスト革命家、翻訳家。美学専攻。
人物
[編集]静岡県出身。1921年、広島高等師範学校英文科卒業[1]。1931年〜1935年英国に留学[1]。1938年旧制成蹊高校教諭、のち成蹊大学講師を務めた[1]。
ワイマール期のドイツ留学中にレオン・トロツキーに出会い、日本にトロツキズムを紹介しトロツキストとして活動した。ノーマン・メイラーの前・中期のほぼ全作品を翻訳し、1950年『裸者と死者』が猥褻文書の疑いで警察の捜索を受ける。このほか、レマルクの作品や探偵小説などを翻訳した。
翻訳
[編集]- 『ドイツの文学と音楽』上巻(ディルタイ、河出書房) 1944
- 『シータの死』(トーマス・マン、熊書房) 1946
- 『十八世紀の大音楽』(ディルタイ、河出書房) 1947
- 『シルレル論』(ディルタイ、河出書房) 1947
- 『大いなる遺産』(チヤールズ・ディケンズ、改造社) 1948、のち新潮文庫
- 『男装の麗人』(チャールス・リード、断流社) 1948
- 『若き漂泊者』(チャールズ・リード、岡倉書房) 1950
- 『ジャイアンツ』(エドナ・ファーバー、早川書房) 1956
- 『メイム叔母さん』(パトリック・デニス、三笠書房) 1956
- 『朝食にはチョコレート』(パミラ・ムーア、実業之日本社) 1957
- 『楡の葉のそよぐ町』(グレース・メタリアス、新潮社) 1957
- 『殺人シナリオ』(ハリー・カーニッツ、東京創元社、現代推理小説全集) 1958
- 『レースのZ旗』(ウィリアム・ブリンクリー、講談社) 1958
- 『殿方パーティ』(W・クラスナー、東京創元社、クライム・クラブ) 1958
- 『私は十五 死にたくない』(クリスティーヌ・アルノッティー、講談社) 1958
- 『黄色い老犬』(フレッド・ギプソン、新潮社) 1959
- 『蓮の中の宝石 東洋における性文化の研究』(アレン・エドワーズ、新潮社) 1960
レオン・トロツキー
[編集]- のち角川文庫 全6巻 1954 - 1957、改版 全3巻 1972、新装復刊 1989
- 『裏切られた革命』(トロツキー、白文社) 1950、のち論争社 1959
- 『次は何か? ファシズム論』(トロツキー、創文社) 1952
- 『スターリンの暗黒裁判』(トロツキー、東洋経済新報社) 1956
- 『文学と革命』(トロツキー、河出書房新社、世界思想教養全集) 1963
ノーマン・メイラー
[編集]- 『裸者と死者』上・下(ノーマン・メイラー、改造社) 1949 - 1950、のち新潮文庫、のち「ノーマン・メイラー全集」 新潮社
- 『バーバリの岸辺』(ノーマン・メイラー、新潮社) 1952
- 『鹿の園』(ノーマン・メイラー、新潮社、現代世界文学全集) 1955 のち新潮文庫
- 『ぼく自身のための広告』(ノーマン・メイラー、新潮社) 1962
- 『一分間に一万語』(ノーマン・メイラー、河出書房新社) 1964
- 『アメリカの夢』(ノーマン・メイラー、河出書房新社、世界文学全集) 1966
- 『大統領のための白書』(ノーマン・メイラー、新潮社) 1966
- 『彼女の時の時 ノーマン・メイラー短編集』(ノーマン・メイラー、新潮社) 1968
- 「ノーマン・メイラー全集」全8巻(ノーマン・メイラー、新潮社) 1969
- 『裸者と死者 1』
- 『裸者と死者 2』
- 『バーバリの岸辺』
- 『鹿の園』
- 『ぼく自身のための広告』
- 『大統領のための白書』
- 『アメリカの夢』
- 『人食い人とクリスチァン』
- 『夜の軍隊 ノーマン・メイラー選集』(ノーマン・メイラー、早川書房) 1970
- 『性の囚人』(ノーマン・メイラー、早川書房、ハヤカワ・ノヴェルズ) 1971
- 『月にともる火 ノーマン・メイラー選集』(ノーマン・メイラー、早川書房) 1972
- 『マイアミとシカゴの包囲 ノーマン・メイラー選集』(ノーマン・メイラー、早川書房) 1977
エーリヒ・マリア・レマルク
[編集]- 『生命の火花』(レマルク、潮書房) 1953
- 『凱旋門』(レマルク、河出書房、世界文学全集) 1954、のち新潮文庫
- 『愛する時と死する時』(レマルク、新潮社、現代世界文学全集) 1955、のち新潮文庫
- 『黒いオベリスク』(レマルク、河出書房新社) 1958
- 『汝の隣人を愛せ』(レマルク、新潮文庫) 1959
アイザック・ドイッチャー
[編集]- 『ロシア マレンコフ以後 その歴史的背景と展望』(アイザック・ドイッチャー、光文社) 1953
- 『大いなる競争 ソ連と西側』(ドイッチャー、岩波新書) 1961
- 『追放された予言者・トロツキー』(アイザック・ドイッチャー、新潮社) 1964、のち改訂版 新評論(3冊組) 1992
- 『武装せる予言者・トロッキー』(ドイッチャー、田中西二郎、橋本福夫共訳、新潮社) 1964
- 『武力なき予言者・トロツキー』(ドイッチャー、田中西二郎、橋本福夫共訳、新潮社) 1964
- 『毛沢東主義』(アイザック・ドイッチャー、新潮社) 1965
- 『ロシア革命五十年 未完の革命』(アイザック・ドイッチャー、岩波新書) 1967
- 『永久革命の時代 トロツキー・アンソロジー』(ドイッチャー編、河出書房新社) 1968、のち改訂 1972
- 『レーニン伝への序章』(ドイッチャー、鬼塚豊吉共訳、岩波書店) 1972
- 『現代の共産主義 歴史の逆説』(ドイッチャー、番町書房) 1974
- 『ロシア・中国・西側 スターリンの死から文化大革命まで』(ドイッチャー、TBSブリタニカ) 1978