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山陽犬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

山陽犬(さんようけん)は、山陽地方原産の絶滅した日本犬である。

概要

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山陽地方の日本犬は四国や九州のものよりも紀州犬(熊野犬)に似た犬で[1]、中型と小型の2種類が存在した[1][2]。主に猟犬や番犬として使役されていた[1]

しかしながら山陽地方は有史より東西貿易が盛んであり、新しい文化や流行が早く浸透しやすかった。闘犬では土佐闘犬テリアブルドッグなどが用いられ、山陽犬を重視するものはいなかった。また、シカやイノシシが姿を消したと共に、山陽犬も姿を消していった[1]

中型犬は四貫半から五貫(約16.9-18.8kg)ほどである。野生犬に関しては七貫から八貫(約26.3-30kg)ほどであったが、姿は酷く見劣る。毛色は虎斑毛であった。俵山の中型犬は他の山陽地方の中型犬よりも良質であったが、猟師の関心が薄く犬質は次第に低下していった。山陽地方で見かける中型犬で、質のいいものは移入された犬となっていた[1]

小型犬は中型のものよりも熱心だった傾向もあり、小獣猟で使われてしばらく存続したが、これも絶滅している[1][2]

脚注

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  1. ^ a b c d e f 迫田如風「山陽犬」『昭和日本犬の検討』犬の研究社、1936年、123-126頁。doi:10.11501/1229309 
  2. ^ a b 狩猟百科編纂委員会 編「猟犬編」『日本狩猟百科』全日本狩猟倶楽部、1973年、416頁。doi:10.11501/12004268 

関連項目

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