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己智 帯成(こち の おびなり、生没年不詳)は、奈良時代の仏師、絵仏師[1]。
天平宝字年間(757年 - 765年)ごろに活躍した[2]。己智氏は秦氏と同族の中国系渡来氏族である[2]。
『正倉院文書』によると天平勝宝6年(754年)には近江石山院造仏所の仏師であった[2]。石山院を基にした石山寺創建の際、天平宝字5年(761年)から翌年にかけて本尊の塑造如意輪観音像と脇侍の金剛蔵王像、執金剛神像を制作した[1][2]。制作にあたって志斐公麻呂と息長常人らを指導したと伝わる[2]。