廣瀬隆喜
獲得メダル | ||
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日本 | ||
ボッチャ | ||
パラリンピック | ||
銀 | 2016 リオデジャネイロ | 団体 BC1/2 |
銅 | 2020 東京 | 団体 BC1/2 |
廣瀬 隆喜(ひろせ たかゆき、1984年8月31日 - )は日本のボッチャ選手(BC2クラス)。西尾レントオール株式会社所属[1]。広瀬 隆喜とも表記される。
経歴
[編集]千葉県君津市生まれ。千葉県立袖ケ浦養護学校(現・千葉県立袖ケ浦特別支援学校)卒[2]。養護学校の中学部ではビームライフル[3]、高等部では3年まで車いす陸上競技をやっており、車いす陸上では2年の時、60メートル走で千葉県記録を出して優勝した経験がある[4]。卒業後も続けれられるスポーツを探していた際にボッチャを紹介された[2][5]。
ボッチャを始めた2002年の第7回千葉ボッチャ選手権大会で初優勝[6]。2003年の第5回日本ボッチャ選手権大会で初出場で3位に入り、2006年の第8回日本ボッチャ選手権大会で初優勝。同大会ではその後2009年まで4年連続で優勝した[7]。
2005年の第1回アジア・南太平洋ボッチャ選手権大会で国際大会初出場[4]。2008年の北京パラリンピックでは主将を務めた[8](個人、団体ともに1次リーグ敗退)。その後2009年の第3回アジア・南太平洋ボッチャ選手権大会の個人戦で初優勝を果たし、世界ランキング1位となる[9](日本人の世界ランキング1位は2015年現在、この1回のみ[9])。2011年のボッチャワールドカップ 2011で団体準優勝[10]。2012年のロンドンパラリンピックでは団体戦準々決勝敗退(7位)[11][12]、個人戦2回戦敗退[13]であった。
2016年のリオデジャネイロパラリンピックでは混合団体と個人戦に出場。ボッチャ日本代表としては唯一の3大会連続出場であった[14]。大会では混合団体で準決勝でポルトガルに勝利し、日本ボッチャ史上初めてのメダルが確定[15]。決勝でタイに敗れ、銀メダルを獲得した[16]。個人戦は2連勝で1次リーグを突破した[17]が、準々決勝で敗退した[18]。
同年11月26日、27日に開催された第18回日本ボッチャ選手権大会では2大会ぶり7回目の優勝を果たした[19][20]。
主な成績
[編集]詳細はBOCCIA FAN参照。
- リオデジャネイロパラリンピック 準優勝(混合団体 BC1-2)。
- 日本ボッチャ選手権大会 優勝7回(2006年、2007年、2008年、2009年、2011年、2015年2月、2016年)。
- BOCCIA JAPAN CUP 優勝7回(2005年、2006年、2008年、2009年、2010年、2011年、2012年)。
- 関東ボッチャ選手権大会 優勝9回。
- 千葉ボッチャ選手権大会 優勝12回。
- 第3回アジア・南太平洋ボッチャ選手権大会 個人戦優勝。
- Boccia World Open Poznan 2015 団体優勝。
日本ボッチャ選手権大会BC2クラスの7回優勝は最多[20]。
人物
[編集]- 先天性の脳性麻痺による四肢体幹機能障害で車いすでの生活。手にも軽い障害がある[2]。左利きだが、習字を習った事で、字は右手で書くようになった。ただし、ボールを投げるのは左である[21]。
- 養護学校卒業後は富津市にある養護施設で事務処理の作業に従事しながら、週末に体育館でのトレーニングを行っている[4][6]。東京都や千葉県で講演活動を行うこともある[21]。
- ロンドンパラリンピックで主将を務めた杉村英孝とは自他ともに認めるライバル関係[9][22][23]。日本ボッチャ選手権大会では2013年の第14回大会、第15回大会で杉村に敗れ、準優勝[23]。2015年2月の第16回大会では準決勝で杉村を破り、6回目の優勝を果たした[24]。同年12月の第17回大会には再び杉村に敗れ、準優勝となっている[23]。
脚注
[編集]- ^ 廣瀬 隆喜選手 日本財団パラリンピックサポートセンター.2019年5月8日閲覧。
- ^ a b c 「(スポーツ人物館 パラリンピック編)広瀬隆喜 メダル狙う頭脳プレイ」.『朝日新聞』.2008年8月28日付夕刊、3面。
- ^ 「[リオ・パラリンピック 輝け!](中)広瀬隆喜選手32(連載)=千葉」.『読売新聞(千葉)』.2016年9月4日付朝刊、26面。
- ^ a b c 「【あした人】北京パラリンピック「ボッチャ」選手・広瀬隆喜さん(23)」.『産経新聞(東京)』.2008年8月7日付朝刊、第2首都面。
- ^ ターザン 2012, p. 64-65.
- ^ a b 「北京パラリンピック:ボッチャ競技出場の広瀬隆喜さん、富津の勤務先で壮行会/千葉」.『毎日新聞(千葉)』.2008年7月9日付朝刊、25面。
- ^ 廣瀬隆喜選手 BOCCIA FAN.2016年1月19日閲覧。
- ^ ターザン 2012, p. 64.
- ^ a b c “王者の咆哮。【前】”. 障害者スポーツドラマティックレポート. (2015年5月28日) 2016年1月19日閲覧。
- ^ 「広瀬さん活躍誓う パラリンピック「ボッチャ」=千葉」.『読売新聞(千葉)』.2012年7月24日付朝刊、34面。
- ^ 「ボッチャ、団体4強逃す ロンドン・パラリンピック」.『朝日新聞』.2012年9月4日付朝刊、24面。
- ^ 「パラリンピック・ロンドン大会成績優秀者厚生労働大臣表彰=千葉」.『読売新聞(千葉)』.2012年12月06日付朝刊、30面。
- ^ 「記録 ロンドン・パラリンピック」.『朝日新聞』.2012年9月7日付朝刊、24面。
- ^ 「リオ・パラリンピック 広瀬選手に「感動」 ボッチャ初の「銀」=千葉」.『読売新聞(千葉)』.2016年9月14日付朝刊、33面。
- ^ 「リオ・パラリンピック ボッチャ 技の日本全開」.『読売新聞』.2016年9月12日付夕刊、5面。
- ^ 「ボッチャ――出し切ってタイに完敗、誇れる銀の軌道(RioParalympics2016)」.『日本経済新聞』.2016年9月13日付夕刊、12面。
- ^ 「[リオ・パラリンピック] 第8日の記録」.『読売新聞』.2016年9月16日付朝刊、14面。
- ^ 「[リオ・パラリンピック] 第9日の記録」.『読売新聞』.2016年9月17日付朝刊、27面。
- ^ 「広瀬が7度目V、ボッチャ日本選手権。」.『日本経済新聞』.2016年11月28日付朝刊、37面。
- ^ a b “【ボッチャ】第18回日本ボッチャ選手権大会本大会 注目の火ノ玉JAPANの2大エース対決を制し、廣瀬隆喜がBC2王座を奪還!”. 日本財団パラリンピックサポートセンター. (2016年12月9日) 2017年1月9日閲覧。
- ^ a b ターザン 2012, p. 65.
- ^ “二宮清純の視点 ~日本ボッチャ界を牽引するエース~ 第2回 自らを成長させるライバルの存在”. 挑戦者たち (NPO法人STAND). (2015年10月15日) 2016年1月23日閲覧。
- ^ “王者の咆哮。【後】”. 障害者スポーツドラマティックレポート. (2015年6月8日) 2016年1月19日閲覧。
参考文献
[編集]- 宮崎恵理「スポーツ・フォア・オール 2012 ロンドンへの道 「先を読んで次を投じる。駆け引きが魅力の競技です。」 廣瀬隆喜 ボッチャ (脳性まひ)」『ターザン』、マガジンハウス、2012年8月9日、64-65頁。