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弐臣伝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

弐臣伝』(じしんでん)または『欽定国史弐臣表伝』とは正史(欽定の史書)の1つであり、から清へ鞍替えした120人(父兄の附としてリストされる3人を含めると実数は123人)の漢人官僚伝記である。「弐臣」とは「二朝に仕えた節操のない臣」のことで、当時は投満の漢奸を指す言葉である[1]。甲類と乙類の2巻からなる[2]

概要

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清の入関から130年を経た乾隆帝の時代に編纂されるものである。当時の社会情勢は清の初期と大きく異なり、明末に清の侵攻に抵抗し続けた人物を「忠臣」と評価することに対し、率先に清に帰降した、いわゆる清の建国の有功者を「弐臣」と評価するようになった。これらの「弐臣」をテーマとする史書はこの弐臣伝である[2][1]

甲類と乙類は清の建国に対する功労の大きさによって区分される。甲類は清廷の役に立った51人で、乙類はあまり評価すべきところがない69人である。また、120人のうち、文官は63人(甲14人、乙49人)、武官は57人(甲37人、乙20人)である[2]

  • 甲類上「入本朝而能没王事者」9人
  • 甲類中「顕有勲績者」10人
  • 甲類下「著有労効者」32人
  • 乙類上「略無事蹟者」23人
  • 乙類中「後経獲罪者」18人
  • 乙類下「曽経従賊及初為賊党者」28人

リスト

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以下の出典による[3]

甲類

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乙類

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脚注

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  1. ^ a b 岡本さえ (03 1976). “弐臣論”. 東洋文化研究所紀要 (東京大学東洋文化研究所) 68: 101-177. hdl:2261/2220. ISSN 05638089. https://doi.org/10.15083/00027317. 
  2. ^ a b c 渡辺修「「弐臣伝」と山東の「弐臣」」『史苑』第37巻第1号、1976年12月、1-12頁、doi:10.14992/00001136ISSN 03869318 
  3. ^ 欽定國史貳臣表傳-數位典藏與學習聯合目錄”. catalog.digitalarchives.tw. 2022年2月9日閲覧。

関連項目

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