弦楽のための協奏曲 (ストラヴィンスキー)

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弦楽のための協奏曲 ニ調英語: Concerto in D for string orchestraもしくはイタリア語: Concerto in Re)は、イーゴリ・ストラヴィンスキー1946年に完成させた弦楽合奏のための協奏曲新古典主義時代のストラヴィンスキーが作曲した、2つある室内楽編成の合奏協奏曲のうちの1つである。

成立の経緯[編集]

パウル・ザッハーの依嘱により、(旧)バーゼル室内管弦楽団(略称はBKO)の創立20周年を祝して作曲されたことから、『バーゼル協奏曲』の愛称でも知られる。1947年1月27日に、ザッハーの指揮とBKOの演奏によって初演された。作品の最も興味深い特徴は、ニ長調からニ短調へと浮遊する箇所である。

バレエ音楽としてもたびたび使用されている。特に有名なのはジェローム・ロビンズの台本と振付による『檻』で、侵入してきたオスを殺すメスの蜂の話になっている[1]ニューヨーク・シティ・バレエ団によって1951年に上演された。原曲からは予想もつかないスキャンダラスな内容のため、ストラヴィンスキーは困惑したが、その成功を喜んだ[2]

楽章構成[編集]

  1. ヴィヴァーチェ Vivace
  2. アリオーゾアンダンティーノArioso: Andantino
  3. ロンドアレグロRondo: Allegro

脚注[編集]

  1. ^ The Cage, New York City Ballet, https://www.nycballet.com/ballets/c/the-cage.aspx 
  2. ^ ロバート・クラフト『ストラヴィンスキー 友情の日々』 上、青土社、1998年、96頁。ISBN 4791756541 

外部リンク[編集]