形式的に実
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数学において、ある種の環が形式的に実(けいしきてきにじつ、英: fomally real)であるとは、以下の条件の何れかを満たすものを言う。
環 (R,+,0,×,1) が形式的に実であるとは:
- R の零元 0 が R の(任意有限個の)非零な平方元の和に書かれることは無い
- R における(任意有限個の)平方元の和が −1 に等しいことは無い
- 標数 2 でない R において、R の(任意有限個の)平方元の和に書くことのできない R の元が存在する。
よく知られた形式的に実な代数系として以下が挙げられる:
- 形式的実体(実体): アルティン・シュライヤーによる順序体の特徴付けに用いられた。順序体の項も参照。
- 形式的実ジョルダン代数: ある種のリー代数の構成や対称錐の研究などに利用される。ユークリッド型ジョルダン代数の項も参照。
参考文献
[編集]- Milnor, John; Husemoller, Dale (1973). Symmetric bilinear forms. Springer. ISBN 3-540-06009-X
- Jacobson, N. (1968), Structure and representations of Jordan algebras, American Mathematical Society Colloquium Publications, 39, American Mathematical Society
- Faraut, J.; Koranyi, A. (1994), Analysis on symmetric cones, Oxford Mathematical Monographs, Oxford University Press, ISBN 0198534779