彼がお好みの娯楽
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彼がお好みの娯楽 | |
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His Favourite Pastime | |
監督 | ジョージ・ニコルズ |
脚本 | クレイグ・ハッチンソン |
製作 | マック・セネット |
出演者 |
チャールズ・チャップリン ロスコー・アーバックル ペギー・ピアース |
撮影 | フランク・D・ウィリアムズ |
配給 | キーストン・フィルム・カンパニー |
公開 | 1914年3月16日 |
上映時間 | 16分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 |
サイレント映画 英語字幕 |
『彼がお好みの娯楽』[1](His Favourite Pastime) は、1914年公開の短編サイレント映画。キーストン社による製作で、監督はジョージ・ニコルズ。1971年に映画研究家ウノ・アスプランドが制定したチャールズ・チャップリンのフィルモグラフィーの整理システムに基づけば、チャップリンの映画出演7作目にあたる[2][注釈 1]。
日本語題名は、ほかに『彼の好みの気晴らし』がある[2]。
あらすじ
[編集]バーで酔いつぶれるチャーリー。バーの外には人妻(ペギー・ピアース)がおり、チャーリーは人妻の夫が去ったあとに人妻と浮気しようと目論んでいる。チャーリーはバーで他の酔漢(アーバックル)と乱闘をしたあと人妻のあとをつけて家にあがったが、メイドに手を出したり人妻の夫が現れて乱闘騒ぎとなった[3]。
背景
[編集]チャップリンがニコルズのもとで撮影した2作目の作品にあたり、しばしば演じた酔っぱらいの役を見せてくれる[3]。また、『チャップリンの霊泉』(1917年)などで見られる回転ドアのギャグが使用されるなど[3]、ギャグの採用の可否をめぐっては相性が良くなかったニコルズ[4]との作品としては、チャップリン自身の構想によるギャグシーンが比較的使われている。
人妻役を演じたペギー・ピアース(ヴィオラ・バリー)はD・W・グリフィスの助手を経て映画監督となったジャック・コンウェイの最初の妻であるが、チャップリンとの公私の折り合いもよく、プライベートでダンスのコンテストにペアで出場し、優勝したことがある[3][注釈 2]。
キャスト
[編集]- チャールズ・チャップリン:酒飲み
- ロスコー・アーバックル:酒飲み
- ペギー・ピアース:人妻
- フランク・オッパーマン:人妻の夫
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 1914年製作、2010年発見の『泥棒を捕まえる人』を除く
- ^ チャップリンの伝記を著した映画史家のデイヴィッド・ロビンソンはペギー・ピアースを「(チャップリンの)ハリウッドにおける最初の恋人」とし、「チャップリンは結婚するのはまだ早いと考え」ていたとするが(#ロビンソン (上) p.159)、この見立てではジャック・コンウェイとの結婚生活(1911~1918年)は無視されている形となる。
出典
[編集]- ^ #ロビンソン (下) p.443
- ^ a b #大野 (2007) p.253
- ^ a b c d #ロビンソン (上) p.159
- ^ #自伝 pp.165-166
参考文献
[編集]- チャールズ・チャップリン『チャップリン自伝』中野好夫(訳)、新潮社、1966年。ISBN 4-10-505001-X。
- デイヴィッド・ロビンソン『チャップリン』 上、宮本高晴、高田恵子(訳)、文藝春秋、1993年。ISBN 4-16-347430-7。
- デイヴィッド・ロビンソン『チャップリン』 下、宮本高晴、高田恵子(訳)、文藝春秋、1993年。ISBN 4-16-347440-4。
- 大野裕之『チャップリン再入門』日本放送出版協会、2005年。ISBN 4-14-088141-0。
- 大野裕之『チャップリン・未公開NGフィルムの全貌』日本放送出版協会、2007年。ISBN 978-4-14-081183-2。
外部リンク
[編集]- His Favourite Pastime - IMDb
- His Favourite Pastime - youtube(BGM有り)